喉に引っかかるような

ここ一年近く従兄弟と過ごしている。
小さい頃は自分の実の兄よりも私に優しい従兄弟のお兄ちゃんの事が大好きだった。
過ごしているというのは、遊ぶ事以外には食う寝る帰る話す 事をする。
出不精の二人なので大体働くか部屋で時間を過ごすかだったけど、初めのふたりとも時間を持て余してた期間はプラネタウムを見に行ったり、動物園に行ったりして日々の鬱憤やら気分やらを他の何かの感情に変換した。理想のお兄ちゃんだった。

気分が乗らなくなった頃には家でだらだらテレビをみて過ごした。私は毎日凄い時間寝たりもした。つまり、長いこと同じ空間で同じ時間を共に過ごした。優しいと思っていた兄貴が自分に対しては別に優しくなかった。いろんな感情が動いた一年だった。
家にいるときはお笑い番組や映画をぽつぽつと観た。

映画好きな従兄弟なので、私が家にお邪魔し始めて一緒に映画を観た時に「映画欲が再沸騰した」と言ってた事。好きなものを再度好きと思ってくれて純粋にすごくうれしかった。
私が飯を人並みに食べるとよしよしと満足げにしていた。

来月から従兄弟と離れて暮らすことになる。
寂しいのはもちろん。それでも私の人生の中で一番真っ向にうざがれた人だったのでうーんなんとも言えないけど、離れられてよかったという気持ちはない。二人と言えどうちらはチームだし。

兄貴の友達にやっぱりなんか似てるよね、って言われて凄くうれしかった事を覚えている。顔も似てないし思想も違うのになにかどこか似ているらしい。まだそれが何かは全く判っていない。

初めて人に対して思った通りのヘイトをぶつけた気がするし、思ってないヘイトもぶつけた。とにかくわがままに振る舞った。屁だって音を出してこいてやった。
良い事も素直に伝えられることの出来る相手だったから無くなったらこれからの私の時間がどうなっちゃうのか不安に感じる。
うざいだとか、だからお前はこうなんだよとか、当てれる攻撃はすべて放った。ベソかくくらい嫌なことも言われた。だからもうあんまり可愛い人間としては生きられない

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