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音楽性の虚と実

音楽の本質は音だけでなく、音と音の間に広がる虚に宿っていると言えます。

音楽は譜面があり、譜面には五線譜の上に音符が書かれています。
私たちは演奏者が弾く音符の音が音楽そのものだと考えがちです。そして、ダンサーはこの音符を引いた音が聞こえて踊ります。しかし、音楽は音と音の間に広がる虚があります。

音と音、そうですが、その間に広がる部分にこそ音楽の神秘があると思います。演奏者も音符だけでなく、その間の空白にも注意を払い、音楽性を表現します。虚の中に実があります。

では、どのようにして音楽の虚を感じることができるのでしょうか?それには耳だけでなく、身体が音の中にいることがとても重要です。音は耳だけでなく、身体全体で聞きます。聞くを進化させると、聞くはその振動を感じることになります。

音にも残心や余韻があり、音は小さくなりますが響き続けます。
実の中に虚があり、虚の中に実がある。

虚の中に漂う余韻は、その時間をより深くしてくれます。

音楽もまた、音符の中に虚が広がり、虚の中に音楽の本質が宿っています。音楽を奏でるとき、その虚を感じ取り表現することが、本当の音楽性を追求する第一歩なのかもしれません。


GYU


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