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飛ぶのは恥だが・・・役に・・・?

飛行機は便利な乗り物ですが、環境への影響が懸念されています。飛行機が排出するCO2が地球温暖化に寄与しているため、「飛び恥」という言葉が登場するほど、飛行機利用を控える動きが広がっています。この「飛び恥」という言葉、なんだか「逃げ恥」を思い出して面白いですね。しかし、飛行機は海外旅行やビジネスに欠かせないため、簡単に「飛行機に乗らない」という選択肢を取ることは難しいのが現実です。

そんな中、注目されているのが持続可能な航空燃料「SAF(Sustainable Aviation Fuel)」です。SAFは廃食油や微細藻類、木くずなどを原料に作られ、通常の化石燃料よりもCO2排出量を大幅に削減できる可能性があります。例えば、バイオジェット燃料は燃焼時にCO2を排出しますが、原料となるバイオマスがCO2を吸収しているため、全体として大気中のCO2が増えないとされています。このような仕組みから、航空業界はSAFを導入することで、2050年までにCO2排出量の55%削減を目指しています。

しかし、SAFにはまだ課題があります。2022年時点での世界のSAF供給量はジェット燃料全体の0.1%程度しかなく、供給量が非常に限られています。さらに、主要な原料である廃食油の供給が追いついていないため、価格が高騰しているのです。今後は、サトウキビやトウモロコシから作られるバイオエタノールを使った技術が期待されていますが、これらの原料は食べ物としても利用されるため、利用に制約がある地域もあります。解決策として、非可食原料や新しい技術の開発が必要となるでしょう。

ところで、飛行機のEV化は進んでいないのか、気になりますよね。実際、飛行機を電動化することは現時点で難しいとされています。なぜなら、飛行機で使われるジェット燃料(ケロシン)は、エネルギー密度が非常に高く、リチウムイオン電池や液体水素では同じ重量で同等のエネルギーを生み出すことが難しいのです。それでも、CO2削減のためには飛行機の環境負荷を減らす取り組みが不可欠です。

持続可能な未来のために、私たちができることは何でしょうか。例えば、旅行を計画する際、可能な限りSAFを使用している航空会社を選ぶことが一つの方法です。また、飛行機利用を減らし、鉄道やバスなど、環境に優しい移動手段を選ぶことも大切です。家族や子どもたちと一緒に、より持続可能な未来のための選択肢を考えてみましょう。

https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/saf.html

参考 資源エネルギー庁ウェブサイト(飛行機もクリーンな乗り物に!持続可能なジェット燃料「SAF」とは?)

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