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ヒルシュスプルング病 記録の重要性

私はヒルシュスプルング病により0歳で大腸(結腸)と小腸の一部をとっています。

昨日、X(旧Twitter)に、「ヒルシュスプルング病で手術を受けたとき、本人は赤ん坊なのでたいへんな時期の記憶がない、だからぜひ親御さんが記録を残してあげてほしい」と書きました。
今回はその話を少し掘り下げてお伝えしたいと思います。

ヒルシュスプルング病は先天性の病気で、排便が異様に困難になるため新生児のうちに発見されることが多いです。まれに数年以上見過ごされるケースもありますが、いずれにせよ手術するのは物心がつく前。
そして、手術したらすぐ完治というわけでなく、その後数年にわたり排便に対するケアが必要になることが多いです。切った腸の長さによって個人差もあり、症状は人それぞれ。私の場合は水様便でお尻がただれるトラブルが続いたようですが、便が残りがちになり定期的な浣腸を要するケースもよく聞きます。

このように、手術前後だけでなく術後しばらくも何かと厄介なこの病気ですが、その頃のことを赤ん坊の本人は当然覚えているはずありません。
たいへんなときを覚えているのは、ずっと付き添ってきた親御さんです。

しかし、何も覚えていない本人も、大人になるにつれ自分で自分の体について説明する機会が数々訪れます。日常生活に何らかの支障があればなおさらです。
そのときに頼りになるのは、親御さんからのかけがえのない情報です。

親御さんは毎日のケアで一杯一杯かもしれません。たいへんなのを承知の上での、当事者としての立場からのお願いです。記録を残してもらえると助かります。ものすごく貴重です。
ブログやX、noteなどでも、紙のノートや日記などアナログなものでも、自分に合っているものでいいと思います。
ケアしてきた親御さんも、時が経つとあんなにたいへんだったことも徐々に忘れていきます。たいへんなことが多ければ多いほど小さなことから忘れていきます。

何の情報を残しておけばいいかという正解はありませんし、とにかく細かければいいというものでもありません。でも、私の経験上、いつどんな手術をしたのか、どの病院にどのくらいの頻度で通院していたのか、どんな説明を受けたのか、があると後々とても助かります。あと、飲んでいた薬の記録もあるとそのときの状態がだいたい推測できるので、お薬手帳はとっておいてほしいです。
私の親は日記をつける習慣があったのでだいぶ助かりましたが、それでも当時のことはたいへん過ぎてもうあまり覚えてないというし(高齢になったのもあります)、医療者ではないのもあって肝心の情報が抜けていたりしています。

病院にカルテがあるのでは、と思うかもしれませんが、その病院にずっとかかるとは限りません。カルテの保存義務は5年であり、かからなくなってその年月が経つとカルテはなくなっているかもしれません。
医師も、とくに大病院ほど入れ替わりが激しく、数年後には知っている医師がほとんどいないなどという状況も珍しくありません。

やはり頼りになるのは、親御さんの記録ではないかと思います。

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