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no more 丸投げ(5/100)

はじめに

スキマです。note記事100件に挑戦中です。製造業の現場作業員で、社内ヘルプデスクのヘルプデスクとかやっています。普段は配線とか溶接とかしてます。

指示待ちの作業員、丸投げのマネジャ、忙し殺されるリーダ

コミュニケーションコストが捻出できずに崩壊するチームの例を挙げて、私が思うことを記事にしたいと思います(また長くなるのかコレ?)
基本的に私の考えるチームは以下のような役割分担を想定しています。適宜あなたの環境に読み替えてください。

  • マネジャ:管理監督者。リソース配分(ヒト、モノ、カネ)の権限を持つ。つまり偉い人。サッカーチームで言えば監督。

  • リーダ:リソース配分の権限はないが、チームメンバーに指示が出せる。サッカーチームで言えばキャプテン。

  • 作業員:マネジャやリーダの指示を受けて実際の作業をする人。サッカーチームで言えば選手。

コミュニケーションコストが高すぎると発生するあれこれ

持ち場立場に関係なく、とにかく手を動かす時間が減ります。同じことを何度も言う羽目になる、あー言えばこう言う、「それ、大した問題じゃなくね?」な些細なことに貴重な時間が溶けていく。
「自転車置き場の議論」という愉快な名前で パーキンソンの汎俗法則 が紹介されることがあります。
「組織は些細な物事に対して、不釣り合いなほど重点を置く」

しかも、会議室やミーティングスペースに集まっていると「なんとなく仕事した気分になる(けど何の成果も得られませんでした状態)」問題があります。
ついでに脱線すると、「聞いてない」と言い出す人を黙らすことができないのはチームの運営に問題があります。私のオススメは大学掲示板方式で、ロッカー室の入り口にでも公式掲示板を設置して、全員に周知したい些末なあれこれは全部この掲示板に張り紙して

  • ここに掲示された内容は部署の公式通知とする

  • ここに掲示された内容を見落としてもそれは本人の責とする

TeamsやSlackで「公式通知チャネル」を設置するのもオススメです。検索性能も良い。

「自転車置き場の議論」が毎回発生するのがマイクロマネジメントの欠点だと思っています。

コミュニケーションが不足すると発生するあれこれ

コストの問題と量の問題を一緒にするのはやや卑怯ですが、今度は量の問題です。コミュニケーションコストが高いから、と量を減らした末路の例とでもお考え下さい。
これが「丸投げ」です。「後はイイ感じによろしく」とぶん投げた結果

  • 「夏休みの宿題状態」となり〆切直前に間に合わせの成果物が来る

  • 作業員の好みに準拠したマニアックな作業が始まり、当初の予想を超える作業時間がいつの間にか計上される(多くの場合、露呈を恐れて隠れて作業が進むことになる)

  • 「どう?進んでる?」「はい、イイ感じっす」と無意味な進捗確認が常態化して、マネジャの心労が増える

  • マネジャから「ちょっと違うんだよなぁ」と後出しジャンケンで無限に手直しが入る

それよりも本質的に問題なのは「コミュニケーションの意義に疑問が出てくるとチームが崩壊する」だと考えていて、これは長い時間をかけて組織を蝕み、回復には長い時間を必要とします。組織文化ってそんなに簡単には変わらないのです。

モノサシの問題にチーム全員で取り組もう

コミュニケーションにしてもマネジメントにしても、チームで成し遂げたい何かがあるからやっているはずで、それはチーム、課、部、部門、会社でサイズ感が異なるだけで同じなハズです(理想論なのは承知の上で)
これが戦時中の軍隊であれば「目の前の敵を倒して勝利する」と乱暴に単純化されてしまいますが、会社員は兵隊ではありませんし、競合は存在しますが戦争をしている訳ではありません。自分達の仕事の向こうには何があるのか、我々は何を目指しているのかは共有されているのが理想です。
以前の記事で問題・課題のブレークダウンと言いましたが、同様に会社のホームページに書かれている企業理念とかカンパニープロファイルとかからブレークダウンしてチームのミッションやコミットメントまでつながっていると実感できれば勤め人としてのやりがいに繋がります。これを私は「モノサシ」と表現しています。ブレークダウンした結果、不良率の低減だったり品質の向上だったりすると思いますが、不良品が発生すれば製品の原価を押し上げますし、品質が不足していれば顧客の期待を裏切ることにつながるのです。

結局のところ、モノサシの共有や擦り合わせの問題なのです。
本稿では触れませんでしたが、あなたが気分よく働くためのモノサシを持っていることも大事です。やりがいや達成感に繋がります。「今日も沢山溶接したぞ」でも十分ですが、この溶接が良い製品に繋がっていることを作業者・リーダ・マネジャと合意できている、すくなくとも合意を目指そうとお互いに歩み寄っているのが理想なのです。

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