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怪談 超ショート あっという間に読める恐怖の物語。

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実体験、体験者からの伝聞、創作など、様々な怪奇と不思議な短編をまとめました。 #ショートショート #短編 #怪談 #不思議 #恐怖
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2024年5月の記事一覧

「清原愛のgoing 愛 way」で朗読。

昨日23日。 「SKYWAVEラジオ」16時00分~16時59分の 「清原愛のgoing 愛 way」で朗読された私の短編『不謹慎なお見舞い』を 一週間限定で無料公開します。 ラジオをお聞きになった方は、放送との違いを、 お聞きになっていない方は、文章で作品をお楽しみください。 ・・・・・・・・・・・・・ 『不謹慎なお見舞い』 夢乃玉堂 入院先の病院に悪友たちが見舞いに来てくれた。 「しかし、お前もしぶといな~。 あんな高い所からバスが落ちたのに、大きなケガも無く

「不謹慎なお見舞い」・・・ちょっと不思議でほっこりする話。

湿気でジメジメする季節になってきましたが、 少しだけ怖い怪談が放送されます。 本日23日。 「SKYWAVEラジオ」16時00分~16時59分の 「清原愛のgoing 愛 way」で私の短編『不謹慎なお見舞い』が朗読されます。 入院している高校生のもとに同級生たちがお見舞いに来るのだが、 彼らは不謹慎にも病院の怪談を話し始め・・・。 ナレーター俳優として活躍中の清原愛さんが、 私の短編を思い入れたっぷりに朗読してくれます。 皆様是非お楽しみください。 SKYWAVE

「センサー付き家電 カセイ1号・2号」

   先日の『清原愛のGoing 愛 Way』で、朗読された作品です。 よろしくお願いします。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・     家電メーカーの研究開発室に所属する秋野は、 新型の自動家事システム「カセイ」シリーズの 開発に余念がなかった。   「まさか、帰ってきたら料理が出来てるなんて、 智子の奴、驚くだろうな」   新しい家電の試作品は、自宅で使ってみて不具合を見る。 家電メーカーあるあるだ。 妻の智子は最初、 妙に大きい冷蔵庫や人型のロボットを気味悪がった

「考察。幽霊と五感」・・・怖くない怪しい話。感じる感じない?

『幽霊に五感はあるのか?』 その存在自体は遥か昔から語られてきたが、それの持つ感覚は 全く不明である。 『幽霊』の多くは、 暗闇からじっと見つめてくる、つまり見えている・・・視覚はある。 念仏を聞いて成仏したり暴れたりするのだから、聞こえている・・・聴覚はある。 でも、触ってきたりするけど、本人が触れている感覚を感じているか、 確認汚しようがないから・・・触角は△。 同じように、味覚・嗅覚は本人しかわからないから、無いかもしれない。 つまり幽霊とは、資格と聴覚だけ、

「吉原七不思議」・・・怪談でも不思議でもなく。

江戸最大の遊郭街、吉原。 そこに、本所七不思議にあやかったのか、江戸時代には吉原七不思議というものもあったらしい。 だがそこは吉原。怪談ではなく、ちょっとした遊び、シャレのようなものとして、うたわれている。 例えば。 「茶屋あれど茶は売らず」 吉原で茶屋と言えば、「引き手茶屋」の事。つまり遊郭の紹介所のことを言います。 もちろん、街道沿いの茶屋のように、お茶を出したりはしてくれません。 もう一つ。 「やり手といえど取るばかり」 やり手とは「遣り手ババア」のことで遊

「二人旅」・・・友人が探し出してきた宿の恐怖。

『二人旅』 「篠原。落ち込むな。まだ可能性はゼロじゃないぞ」 助手席の結城が、伸ばし放題の顎髭をさすりながら言った。 「幽ナビによると、今日の宿は、座敷童遭遇率32%だ。きっと良いことがあるさ」 「あのサイトのランキングは当てにならないよ。 これまでだって、心霊写真撮影率69%の洞窟。 金縛り率53%のホテル。幽霊遭遇率22%の民宿とか試したけど 一度も奇怪な目に逢った事が無いじゃないか」 「それはお前が一人で行ったからだ。今日は俺がいる。 諦めるにはまだ早いぞ。信

「新しくなる道」・・・懐かしくなって、でもやっぱり怪談です。

道が新しくなると、中央線や歩道のラインが鮮やかになる。 新しい服を買った時のように、新鮮で少しウキウキした気分になる。 だが、そんな浮ついた気分を好き飛ばす怪談をひとつ。 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 「白線踏み」・・・ホラー子供のルール遊びの結末は? by夢乃玉堂 小学生の頃、「白線踏み」という遊びが流行った。 学校から下校する時、友達と『歩道に描かれている白線の上に乗っている時だけ、相手に話をすることが出来る』という適当なルールを作り、喋ったり黙ったりしながら