「来世クイズ」・・・超ショート怪談。未来の妄想はほどほどにしておいた方が良い。特に家族については。
『来世クイズ』
グラスに残った最後のビールを飲み干しながら、
俺は流し台の前にいるミツコを眺めていた。
思えば40年以上、この女(ひと)には苦労を掛けてきた。
急死したオヤジに代わって、借金だらけの工場を立て直すために
会社を辞めた時も、接待接待でロクに家に帰らなくなった時も、
投資話に騙されて家を失いそうになった時も、
妻は愚痴一つ言わず、家計を支えるためにたくさんのパートを抱え
馬車馬のように働いてくれた。
コアラのような、のんびりした見た目のミツコだが、
リスやハ