マガジンのカバー画像

怪談 超ショート あっという間に読める恐怖の物語。

483
実体験、体験者からの伝聞、創作など、様々な怪奇と不思議な短編をまとめました。 #ショートショート #短編 #怪談 #不思議 #恐怖
運営しているクリエイター

2020年11月の記事一覧

「父の遺影」じっくりと言葉の向こう側を考えると・・・26 あっという間に読める、超ショート怪談。

あっという間に読める、超ショート怪談。でも、よ~くその場面と背景にあるものを想像してみると、じわっと何かが迫ってくる。 ・・・・・・・・・・・・・ 「なんであんな男と・・・って思うんだけど 全てを許そうと思う瞬間があるから、 何とか添い遂げることが出来るのよ」 母が父の遺影を切り刻みながらつぶやいた。 ・・・・・・・・・ #朗読 #夫婦 #遺影 #恐怖 #あんな男 #妻 #小説 #可愛い #ショートショート #秘密 #添い遂げる #母 #父 #子供 

じっくりと言葉の向こう側を考えると・・・25  あっという間に読める、超ショート怪談。でも、よ~くその場面と背景にあるものを想像してみると、じわっと何かが迫ってくる。

カンカンカンカン! うるさいなぁ。 毎夜毎夜、マンションの非常階段を 駆け足で上ってくる音がする。 先月火事で全焼したはずなのに。 #朗読 #童話 #怪談 #階段 #マンション #ショートショート #不思議 #小説 #非常階段 #カンカン #秘密 #マンガ #コミックス #恐怖 #考えると怖い #やってくる

「怪奇を暴け!」その1 触っていないのに動き出す扇風機・・・

以前、noteに、誰も触れていないのに背後置かれた扇風機が、勝手に動き出したという怪奇な実体験を紹介した。 いつまでも、謎のままではいけない、と、その怪奇を暴く大作戦を展開した。 ①まず、件の扇風機の電源やスイッチ部品の摩耗などを調べた。 だが、3か月前に新品として購入した物だったので、特に故障や摩耗は見当たらなかった。 ②続いて最も怪しいニャゴたちである。 しかし、怪奇が起こった時、どのニャゴもその場にいなかったことは、当時自分自身が確認しているので、スイッチに触

「女神の祝宴」保育園児の誕生日に起こった奇妙な出来事 怪談? ショートショート

*11月17日につくばラジオで放送された短編にさらに加筆変更をしたものです。 「女神の祝宴」 作: 夢乃玉堂 ・・・・・・・・・・ 「もう男なんて信用できない!」 娘のお迎えに向かう途中、俺は聞き捨てならない叫び声を聞いた。 見ると、保育園にほど近い橋の上に人だかりが出来ていた。 「若い女だ」 「結婚詐欺にあったらしいよ」 「あそこから飛び降りたら命は無いね」 群衆が口々に、真偽の分からない噂話をしながら見守る橋の中ほどで、 髪の長い女性が欄干から身を乗り

¥100

「忙しいハネムーン」… あっという間に読める超ショート怪談。でも、よ~くその向こうに隠れているものを想像すると・・・

「忙しいハネムーン」     作 夢乃玉堂 パンク、ガス欠、エンスト。 成田に向かっていた車が次々故障し、 ついに予定の飛行機に間に合わなかった。 「新婚旅行なのに、どうしてくれるのよ。 こんなボロ車で空港に行こうなんて言うから」 「空港の駐車場に預けておくのが一番安上がりだって 言ったのは君だろう」 自分たちが乗るはずの飛行機を見上げて 拓也と愛海は結婚して最初の喧嘩を始めた。 トップシーズンのヨーロッパ旅行。 どの航空会社にもキャンセルが出ず、 旅行会社の計らい

「彼女」じっくりと言葉の向こう側を考えると・・・24

あっという間に読める、超ショート怪談。でも、よ~くその場面と背景にあるものを想像してみると、じわっと何かが迫ってくる。 ・・・・・・・・・・・・ 「こちら葵さん。 俺たち、2週間前から付き合ってるんだ」 新人歓迎会の席で友人は、 つぎだらけでボロボロの熊の縫いぐるみを みんなに紹介した。 「ね。可愛いでしょ」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ #朗読 #怪談 #ぬいぐるみ #恐怖 #彼女 #恋人 #短編小説 #可愛い #ショートショート #新人歓迎会 #マ

「終電車の二人」… あっという間に読める超ショート怪談。声に出して、よ~く想像してみて・・・

「終電車の二人」 作・夢乃玉堂 「だからもう出ないとヤバいって言ったじゃない」 走り去る最終電車の赤いランプを目で追いながら 容子は俺に文句を言った。 「あの時はお前が、もう一杯だけって言うから・・・」 「又、あたしのせいにして! あんたがその一杯をチビチビチビチビ 貧乏臭く呑んでたからでしょう! 友達以上恋人未満と言えば聞こえはいいが その頃の俺と容子は、些細な事でもイラついて口喧嘩をし、 歴史サークルの核爆弾と呼ばれていた。 『うるさいな! そんなに俺が嫌な

「沖縄旅行?」… あっという間に読める超ショート怪談。でも、よ~くその向こうに隠れているものを想像すると・・・

彼氏と一緒に、スマホの写真を整理した。 沖縄旅行? 守礼門、星の砂海岸、万座毛。 どの写真も、明るい太陽の下で、 彼氏と私が楽しそうに遊んでいる。 だが、見ていくうちに二人の手が震えてきた。 「私たち、今まで沖縄に行ったことなんか無いよね」 顔を引きつらせた彼氏が 苦しそうに生唾を飲み込んで同意した。 最後の1枚、 夜の海岸で月明かりに照らされた 私たちの顔が、こちらを見てニヤリと笑った。                 おわり #朗読 #怪談 #沖縄 #恐

「その男は」… あっという間に読める、超ショート怪談。でも、よ~くその場面と背景にあるものを想像してみると、じわっと迫ってくる。

「罪は全部認める!」 「他の殺人も俺がやった!」 304号。その男と同室になった囚人たちは必ず、 泣きながら看守に訴える。 早ければ次の日の朝。 遅くても三日以内に。 「反省ならいくらでもするから、 早くこの男のいる部屋から出してくれ!」 「模範囚製造機」は、 猟奇的な連続殺人犯でも 手下が何千人もいる大親分であろうとも 何の差別も無く悔い改めさせる。 しかし、 その男の姿を見た看守は、 誰もいない。            おわり #朗読 #怪談 #囚人

じっくりと言葉の向こう側を考えると・・・23

あっという間に読める超ショート怪談。よ~くその言葉と背景に隠れているものを想像すると・・・じわっと何かが迫ってくる。 ・・・・・・・・・・・・・ 港町にひっそりと佇む ホテル・ロシアンルーレット。 そのホテルには・・・ 「男女二人で入ると必ず別れる呪われた部屋がある」 という噂がある。 値段が安いので今でも冒険好きのカップルがやってくるが、 誰もその部屋番号を知らない。 それもそのはず、私が掃除のたびに、 部屋番号のプレートを入れ替えているのだから。 ・・・・・・

じっくりと言葉の向こう側を考えると・・・22

あっという間に読める、超ショート怪談。でも、よ~くその場面と背景にあるものを想像してみると、じわっと迫ってくる。 ・・・・・・・・・・・・ ダウンジャケット。 セーターとフリースの重ね着。 分厚い手袋。 マフラーに目出し帽・・・ 冬山登山に行く格好をして、 父は炬燵で凍え死んでいた。 ・・・・・・・・・・・・・・・ #朗読 #怪談 #雪山 #恐怖 #妖怪 #不思議 #小説 #可愛い #ショートショート #秘密 #登山 #ダウンジャケット  #雪女 #こたつ #冬山登