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玉堂デスヨ。

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癒しの日常と、気がついたあの事。人生が豊かになる一瞬。 怪談、恋愛以外の作品も。
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2022年6月の記事一覧

「ワクワク!妖怪メディア(仮)」・・・とある講座を体験して。

文化講座、カルチャー講座というものは、実に玉石混淆だと感じる。 大手メディアが企画運営するものでも、文化的と言われる事業を行っている会社のものでも、「良かった」と、「がっかり」の確率はさほど変わらない。 友人は 「先生という職業の人に厳しすぎる」 と言うが、題材が面白そうなら、つい期待してしまう。 例えば、 過去に受けたある講座は、怪談好きな者の興味をそそるタイトルだった。 例えば「ワクワク!妖怪メディア講座(仮)」みたいな感じ。 ところが、「ワクワク!妖怪メディア講

「豆腐と塩の饗宴に、赤い花びらが舞う」・・・珍しアイス2022年第三弾。

さて、今回紹介するのは、「豆腐&ソルト」。 熊本の「パストラル」という所が出している 珍しいアイスのシリーズの一つ。 塩味はそれほど強くなく、食べやすい。 中に小さくサイコロに刻んだ冷凍豆腐が入っている。 これが口当たりに変化を与えていて楽しい。 上に乗っているのは、食用花としか書かれていないが、おそらくはバラではないだろうか。 続いては、これ前に出したかな・・・「ガリガリくん 梅味」 さっぱりして美味しかった。スーパーの冷凍庫の隅っこにでも残って入ればラッキーである

暑さとアイスとニャゴたちと。

今日も暑かった。 おまけに電力逼迫とかで、家の冷房を止めて、ショッピングセンターなどに涼みに行ったのだが、あまり長い時間はいられない。 なぜなら、家の中では、ニャゴたちが伸びてしまっているからだ。 午前中にエアコンを動かして家の中に冷気を貯め、 その後人間は出かけるが、ニャゴたちには、その残った冷気で何とか頑張ってもらう。ある程度までは、冷気が残るから大丈夫だが、長時間は心配だ。 というところで、 いくらか涼しい気分に、と珍しいアイスを3点紹介します。 こちらは、以前に

「タケノコ?」・・・珍しいアイス。2022年夏 その1

「タケノコ?」・・・全国珍しいアイス。2022年夏の第一弾 恒例の「今年のアイス」。 まず最初は、「筍」です。タケノコのアイスクリーム。 京都産の筍や粉末状にした笹を使用した豆乳のアイスで さっぱりしていながらも、一種のコクがあります。 表面に乗っている緑色のが、「笹」を粉末状にしたもの。 彩りに変化が出ます。 アイスは薄い筍色。アイスの中に、凍った筍が入っていて、 驚かされます。 発売しているのは、京料理 うお寿さん。 『竹の子姿ずし』で知られたお店ということで、

「麻田君、原稿の無いプレゼンに挑む」・・・ワンマンと噂の社長の前で。

「会社に泊まり込むこと三日。ついにビデオの編集が終わったぞ!」 ようやく見えたゴールに、麻田君は胸を撫でおろした。 麻田君の会社では数年前から、販促ツールを社内で制作する事になっている。 例えば、チラシなどの紙媒体は、宣伝担当がパソコンのアプリで作り 印刷だけ外部に発注するのだ。メリットは、ギリギリまで変更加筆が可能な上、外注の経費も少なくて済む。 それに味を占めた上層部は、今度は動画の販促ツールや、 新製品の取扱説明ビデオなどの動画も社内で製作する事にしたのだ。

「浅黄ちゃんの日記」後編・・・事故で入院したおばあちゃんをお見舞いに来た浅黄ちゃんたちは、そこで怪獣に遭遇した。

*火曜日にラヂオつくばで放送された朗読作品に、追加修正したものです。 「浅黄(あさぎ)ちゃんの日記」 後編 〇ママのつぶやき。 怪獣が海から上陸して、街は大混乱だ。 浅黄とおばあちゃんたちを連れて、あんな中を逃げるのはかえって危険だ。 怪獣は海から川を遡ってきているらしいけど、 ここを素通りして、山の方まで行くかもしれないし、 警察が何とかしてくれるかもしれない。 状況がはっきりするまで病室に隠れていよう。その方が安全な気がする。 〇浅黄ちゃんの日記 曇りの日つづき

「浅黄ちゃんの日記」・・・いつも元気で慌て者の浅黄ちゃん。そんな浅黄ちゃんの周りで大変なことが起こってしまいます。前編。

*火曜日にラヂオつくばで放送された朗読作品に、追加修正したものです。 「浅黄(あさぎ)ちゃんの日記」 前編 〇浅黄ちゃんの日記  風の冷たい日。 ママはどうして、浅黄の言う事をちゃんと聞かないのかしら。 海からお空に、奇麗な光が伸びてるのを教えようとしても、 「危ないから、車の窓から顔を出さないでね」 って、言って見てくれない。 でも、おばあちゃんは分かってくれる。 高台にあるお家の縁側に座って、いつも海を眺めてるおばあちゃんは、 すぐにお熱を出してお布団に入っちゃ

「森章二の素読みの会」・・・第二回について。

神楽坂 トンボロ 「森章二の素読みの会」第二回は、 7月10日に開催の予定でしたが、都合により日程を少々延期いたします。 8月または9月に振り替え公演を予定しています。 日程など詳細が決まりましたら、又こちらで告知させて頂きます。 ちなみに、第二回は、「仇討」がテーマ。 明治になって仇討禁止令が出されて、侍たちはどう感じていたのか、 侍にとって、「仇討」とは何であったのか・・・ 侍の心情について考えて頂く物語の予定です。 今しばらくお待ちください。 取り急ぎ、お知らせい

「箱 その3」・・・たから箱を開けたのは?

「3対3で俺んちで『打ち上げ』やろうぜ。森山も誘って来いよ。 今夜10時集合な。絶対遅れるなよ」 メッセージアプリに平井から連絡が入ったのは、 午後9時を過ぎたあたりだった。 宣伝部でイベントなどの運営をしている平井は、 時々、無茶ぶりに近い誘いをしてくる。 自分が携わったイベントが終わると、 『打ち上げ』と称して、参加したタレントや協力会社の女性社員を 自宅マンションに呼んで飲み会を行う。 そこで何が起こるのかは、言うまでもないことで、 俺たちもそれを目当てに、いそ

「本日、ラヂオつくばで、朗読放送あります」・・・ちょっと奇妙なお話。お楽しみに。

毎度おなじみ。 毎月第三火曜日のラヂオつくばの 朗読コーナーで、 本日21日(火曜日)私の作品が放送されます。 番組は17時から「つくば You've got 84.2(発信chu)!(つくば ゆうがたはっしんちゅう)」。朗読コーナーは17時30分か45分くらいからの予定です。 今回の朗読は、一風変わった視点のお話。 今大ヒットしている映画にも、ちょっとだけ関係あるかな。 MCの小村悦子さんが、どの様にこの作品を読みあげるか、 皆さんも是非お楽しみください。 ラヂオつ

「箱」その2・「開けない」・・・超ショートホラー。クローゼットに残された箱の正体は?

その段ボール箱には、「開けない」と書いてある。 「開けるな」ではなく、「開けない」だ。 出来たばかりの新居に、ずっとある箱。 妻の智花と私、お互いのマンションから、同時に荷物を送り、 おまけに実家からもいくつか送ったから、 転居してすぐの頃は、廊下にまで段ボール箱が溢れていた。 それが一つ消え、二月消え、ようやく全ての持ち物が 定位置に収まったと思ったら、クローゼットの奥に、 一つだけ、行先の定まらない箱が残っている。 箱はかなりくたびれているが、荷物が思いの外多かった

「箱」その1・・・あっという間に読める超ショートホラー。

「箱」その1 放課後、あまり親しくない、隣のクラスのユリコちゃんが、 青い顔をして近づいてきた。 「ねえ。アユミちゃん。昨夜アタシの夢の中にね、 あなたのおばあちゃんが出て来てね。 仏壇の引き出しに、お札の貼ってある小さな文箱があるらしいんだけど。 その中に大事なものが入ってるから伝えて欲しい、 って言って消えたんだけど・・・」 「え~。本当? 確かめてみるね。ありがとうございます」 ユリコちゃんはもっと話したそうだったが、 私が丁寧過ぎるお礼を言ったので、そのまま帰

「アンバランスを生み出すバランスの良さ」・・・舞台に必要なキャストとは。

舞台「ブーケは誰の手に?」A.R.P.STUDIO公演。 ちなみに、同じタイトルのBL本とは、何の関係もない。 三本のショートコメディと、中編一本の四つのオムニバスで展開する舞台。平日の昼にもかかわらず満席だった。 この団体の舞台は何度目かになるが、安定の楽しさである。 毎回、役者たちに当て書きしているようにキャラを作り上げて、どの役者にも見せ場があり、輝かせている。 まず、3本のショートコメディは、手慣れている印象のコント的な造りで 軽快な切れ味で見せてくれる。 4

「石鹸」・・・怖い話。引っ越してきた後輩が知りたいことは。

『石鹸』 会社の後輩の亜美加が、近所に引っ越して来たと言って、我が家に挨拶に来た。 「新しい街って何だか冒険してるみたいな気分になりますね。 新鮮っていうか、発見があるっていうか、ドキドキします。 あ、そうだ。良く使うスーパーとかありますか?」 「そうね。私が日用品ならタオコーかな、肉とか野菜なら断然マママートかしら」 「タオコーですね。安いスーパーは、女子にとって死活問題ですから」 亜美加は熱心にメモを取っていた。学生時代から、スーパーやカフェは必ずチェックするら