雨ヶ崎笑虹さんをなんだか応援できない方にも読んで欲しい自分の悩みと再度の「お願い」

1 はじめに

 2020年7月31日をもってPalette Projectを卒業し、いわゆる個人勢となった雨ヶ崎笑虹が、8月10日よりSHOWROOMで行われるLLLでのパフォーマンスを賭けたイベントに参加する。
 このLLL、「Life Like a Live!」は、9月19日から22日の4日間行われるVアイドルによるアイドルフェスだ。メインとなるのは、まりなす(仮)、えのぐ、Palette Project、GEMS COMPANY、ReVdol!であり、今後も出演者が発表される予定である……彼女が卒業しなければそのまま出ていたフェスである。

2 なんだか納得できないなっていう気持ちがある人へ

(1)自分も同じ気持ちはある

 正直な話、以前書いたnoteは自身の心情の上澄みを掬っただけだ。全くもって区切りなんて付けられていないし、今でも引きずっているし、ミュートに関してはアカウントもワードもとても増えた。
 色々としんどすぎて、とりあえずなんかもうどうでもいいかな、という気分になっていた。
 活動を辞めるわけではないにしても、これからの活動をすごく楽しみにしていたし、そのためにシティポップも聞いてみたりしたし、お誕生日のライブもあるのかなぁなんて楽しみにしていた、そんな風に勝手に浮かれていた自分が馬鹿みたいで恥ずかしかったし、とりあえずしんどかった。
 そんなとき彼女は、次のために忙しそうだった。そんな後ろ姿をぼんやりと眺めていた。アイドル沼は性に合ってなかったなと思った。
 
 そんな状態だからやっぱり「自分で決めたことだから」っていうのが分からない。
 自分で決めたと言われれば納得できるのですか? 悩んだ末のものだと言われれば納得できるのですか?

 私たちは神様じゃないのだから、自分の人生を好きに出来ない。だからこそ、「自己決定」という自由があると信じて生きているのでしょう。
 でもそれは、どこかで相手のことを諦めてると思うんですよ。「あなたが決めたのか。然様なら……」ってどこかで諦めてると思うんですよ。
 「自己決定」なんて飽きるほど聞いたし、それが大事だっていうのも飽きるほど聞いたし、人生は短いから悔いのないようになんて飽きるほど聞いた。

 けどやっぱり諦められないでしょ。納得なんてできないでしょ……それが本音だ。

 終わったことを覆すことはできないとしても、私があのとき確かに感じていた期待はそれはそれで自分にとってはかけがえのないものだった。それはただ「仕方ない」とか「そういうものだ」とか「勝手に期待したことでしょ」と言って消化できるものなのだろうか、消化しなきゃいけないものなのだろうか。
 私たちは選択できるかもしれない。でもそれはあらゆる過去の、置いていった人・物・出来事の集積の先端での選択に過ぎない。白いキャンバスを改めて用意することなんてできるはずがない。
 現在は常に過去を背負っている。楽しかったことも、辛かったことも。なにもかもを背負っている。
 ただ、自らが捨て去った様々なもの、そんな廃棄物の山の上で、それでもなお上を見上げる者、それを「勇ある者(Hero)」と言ったのは、レヴィナスだったかもしれない。確か『固有名』か何かで言ってた気がする。確かめようにもあの本は友人にあげてしまったからか、本棚に見当たらない。

(2)批判も何もよく分かる

 と、嘯いてみるけれど、私自身は冒頭で言ったようにクソ雑魚ナメクジなので、だからこそ分かるんですよ。
 「なんでこのイベント参加するの? そのまま残ればよかったじゃないか」っていうやつ。めっちゃ分かる。すんごく分かる。「今まで運営が助力してくれてたことがなくなることを分かって選択したじゃないの」っていうやつも分かる。分かりみが深い。
 それらも分かるし、「色々あったんでしょう」とか「そのままで縛るのも」とか「そういうの見返りじゃないでしょ」とか「ただのファンの分際で」とか「自分の人生だから」っていうのもとても分かる。というか、最後のは自分も言った。「好きに生きればいい」っていうのも本音だ。

 でも、やっぱりなんか違うんですよ。分かることと、あの時にできた痼りとか穴とか喪失感とかそういったものがなくなることは違うんですよ。
 「それだったらもう完全に離れればいい」っていうのも分かる。というか途中までやった。ただ、さっき言ったように、既に彼女は私の過去にいるので“完全に”離れるなんてことは不可能なわけです。

(3)自分は何をして欲しかったのだろうか

 だったら、建設的な提案は、とりあえず自分が望んでいたことを、あのときの期待を実現してもらうことじゃないですか。そうやって責任をとってもらうことじゃないですか。選択に責任が伴うってそういうことでしょ。未来や期待を閉ざした責任なんて、日常の買い物から受験戦争までこの世にありふれているでしょ。他人を蹴落とした分、自分は頑張ろうって思ってる。 
 それで、ずっと考えていたんですよ。自分は彼女に何を望んでいるんだろうって。

 自分はただ、彼女にステージで「365日の紙飛行機」を歌って欲しいと思う。
  
 結局、それだけが叶わなかったし、それだけが心残りなんだ。というか、そもそも半年くらい聴いてない。なんかそれはダメって言われた気がする。
 それに、LLLの舞台に立ったら、もしかしたらどこかの「企業」の目に止まるかもしれない。というか、彼女が歌えば絶対に止まる。特に紙飛行機なら絶対に観客を魅了する。それはもう自信がある。こんなネガティヴなことを書きまくってる人間が言うのだから相当なものだと思って欲しい。それは期待してもらっていい。
 そうしたら、紙飛行機の歌ってみたも出せるかもしれないし、ステージで歌う機会も増えるかもしれない。
 
 これが建設的な解決案だ……と思うことにした。

3 どうか応援をお願いします

 ただ、今回のイベントの椅子は1つ。しかもA2P内からも参加表明してる、というかユイしあ出るやんけってやつで、正直なところ色々としんどいのですよね。だから、どうかお願いします。

〇A2Pおよびパレプロで彼女を知った方々。

 彼女に対して思うところ、良いものも悪いものもあると思います。分かります。私も未だに今回のイベントについては悩んでいるところがございます。なので無理にとは言いません。ただ、少しでも彼女の歌を気に入って下さったなら、SHOWROOMでの応援お願いします。

〇VILLSで彼女のパフォーマンスを見た方々。

 あの時には既に卒業が決まっていたわけです。以前、V.V.Vというイベントで独りでステージに立ったとき、緊張で泣いてしまい歌えなかった彼女が、卒業を背負って不安な中、そんなことおくびにも出さずに歌いきったわけです。
 「アイドルの夢に憧れた少女」が「夢を与えるアイドル」になったわけです。
 アイドルとしての道に続くだろうLLLの参加権を賭けたイベント、どうか応援をお願いします。

〇記事やTwitter等で彼女を知った方々。

 彼女に対して思うところ、肯定的であれ否定的であれ、あったかと思います。一度彼女の配信やパフォーマンスを見てみてください。その上で、気が向いたら応援してください。

〇私のフォロワーの方々

 彼女とはあまり近くない方も多いかもしれせん。
 ただ、ひたむきに走り続けている彼女を、これまでの環境を、そのままであれば一定の未来はあったその場所を離れてでも自身の可能性を信じて走り続ける彼女を、どうか応援してください。
 これまで以上に過酷なイベントになるかと思います。どうか、輝かしい舞台に彼女を送るお手伝いをしていただけませんか。

 ギリギリのところで未練がましく留まっている私にできることは、こうして皆様にお願いすることだけです。
 どうか、お力添えをいただければと思います。

 どうかよろしくお願いいたします。