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【観戦記】ベネヴェント対インテル(セリエA第1節)

こんばんは。

延期となっていたセリエAの初戦、昇格組のベネヴェントはホームに優勝候補の一角、インテルを迎えます。

先に第2節を消化したベネヴェントは敵地でサンプドリアに3-2で勝利。実質開幕勝利を収めたことで、残留への期待がグッと高まった印象です。DAZNで観戦。

スタメン

ベネヴェント(4-3-3)

ほぼ前節と同じメンバー。前線3枚ですから、いかに前で勝負できるかが重要です。カルディローラとグリクの鉄人CBコンビ。

インテル(3-4-1-2)

コラロフとハキミ、ビダルが新加入。控えにはラウタロやエリクセンもいます。ユヴェントスの対抗馬としての戦力は充分。視界良好。

試合メモ

前半

前半終えて4-1いきなり実力・完成度の差を見せつけられ、試合的には勝負はついてしまった感のあるスコアになってしまいました。

まず前半1分にルカク。低い位置からコラロフが逆サイドにフィード。裏に抜けたハキミが持ち込み、ニアへグラウンダークロス。合わせたのはルカク。グリクとの肉弾戦にいきなり勝利。

早速出鼻をくじかれたベネヴェントでしたが、15分くらいまでは3トップがバックラインにプレスをかけ、それに連動して中3枚もカバーにいき、奪ってフィニッシュと理想の形を作れていました。

しかし20分あたりからベネヴェントはパスミスが続くようになり、インテルがボールを支配し、両ワイドを起点に仕掛けます。

インテルの追加点は25分。走り込んだハキミからファーのヤングへ。折り返しをニアポスト走り込んでいたガリアルディーニが左ニアポストをぶち抜き。立て続けに3点目が入ります。1モンティポの苦し紛れの中盤につなげるロングパスをガリアルディーニに奪われ、スクランブルでフリーになっていたルカクが確実に仕留めます。

ロストを繰り返してしまうベネヴェント、予測して素早く取ってしまうインテル。ベネヴェントはインテルにボールを支配され、昇格組の拙さが出てしまった時間でした。

しかしこのあとベネヴェントは1点返します。狙いが見えたシーンでした。前三枚が相手の低い位置へプレス。それに連動して14ダボもカバーに入り、慌てて蹴ったハンダノビッチのキックを奪ったカプラーリがゴール左スミに決めて3-1。1点返した直後は、左SBの負傷交代もありましたが、前半入り同様の積極的なプレッシャーに行けていました。

インテルの4点目は、42分。左に流れることの多かった12センシと5ガリアルディーニからニアのルカクへ。ルカク空振りもファーから入り込んできたハキミが合わせました。アキラフ・ハキミはインテルでも好調維持です。

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前半総括すると、試合の入りと得点直後はベネヴェントの時間もありましたが、ほぼインテルペースインテルの両サイドを捕まえ切れず、かなり自由にやらせていたことで、起点を作らせてしまいました。前半終わり際では中3枚がサイドに流れることでケアしていましたが、中は中でサンチェスが下がりセンシと並列することでインテルが数的有利を作ってくるので、苦しい感じがします。

両ウイングのカプラーリとインシーニェにも守備の貢献を求めた方がいいのかもしれません。あまりにサイドが空きすぎている。。。

後半

後半は両者1点ずつを加えて最終スコア5-2となりました。

大きなトピックスで言えば、インザーギ監督がハーフタイムで4-3-3から5-3-2に一気にシステムを変更したこと。これで前半散々やられた大外サイドとの距離が縮まり、ひとまずはサイドが起点になることは減りました。さらに5バックで後半の入りはインテルに出しどころがなく停滞させることもできていました。

ベネヴェントの攻撃は、自陣で奪ってからのカウンター。中盤の14ダボの守備センス、28スキャッタレッラからのバシッと決まる縦パスはチームの大きな武器になりそうです。またカウンター時の2トップの距離感もよく、フィニッシュまで行っているシーンも何度か見られました。

しかしやはりインテルとの実力差は歴然で、支配率は約7:3、中央のガリアルディーニやセンシを捉えきれず、更にサンチェスに駆け引きで完全に負けて打たれるなど、5バックにしても守備の緩さはかなり出ていました。5バックのベネヴェントの戦い方になれたのは70分過ぎごろから。

71分には、ルカクとの交代で入ったラウタロマルティネスがこの試合の5点目を奪います。ベネヴェントのビルドアップで5カルディローラが奪われ、サンチェスへ。サンチェスは逆サイドでフリーになっていたラウタロにスルーパス。13トゥイアの対応も追いつかずに右下コースに綺麗に決められてしまいました。5バックにしていた以上、数的にはそろっているわけですから、せめてラウタロのスペースは消しておきたかったところ。

76分にベネヴェントの反撃。13トゥイア、右WBレティザ、イオニタと繋ぎアタッキングサードへ。交代で入ったラパドゥーラがマイナス気味のクロス。ヘテマイのスルーにファーで合わせたのは17カプラーリ。カプラーリのドッピエッタで一矢報います。インテルは交代で入った左のペリシッチの守備意識が甘かったのが失点につながった印象です。

その後はインテルがサンチェス中心に何度かチャンスを作る中、これ以上のゴールは生まれず、試合は5-2で終了しました。

試合総括

インテルとしては、まずまずの出来だったと言えそうです。特に前半のハキミや後半目立ったサンチェスは調子がよさそうです。コラロフのフィード、ハキミの裏狙いなど、新加入の選手がしっかり役目を果たしたのは今後にとっても好材料と言えそうです。

ただ守備に関しては、3CBにかかる負担が大きいのが懸念です。ハキミもヤングも上がってて、中盤も高い位置を取るので、この試合だとビダルがやや下がり目でプレーしていましたが、そのビダルは負傷交代。代わって入ったブロゾビッチもビダルほど目立ってはいませんでした。

ベネヴェントの問題は、結局4-3-3でいくのか5-3-2でいくのかだと思います。この試合みたいに中3枚だと大外が空きますし、前3枚も自陣で相手に持たれていると孤立気味です。しかし相手陣内でのボール回しへのプレッシャーをかけて積極的に奪いに行くサッカーをしたいならば前3枚はやっぱり欲しいところ。

後半みたいに割り切ってカウンター狙いなら5-3-2でもいけると思います。前線の人数少ない中でもそれぞれが役割果たしている感がありましたから。終了間際まで前からプレスに行く姿勢があってよかったです。

あのグリクがいて5失点というのは残念です。グリクも相棒のカルディローラもパワーはありますが、サンチェスみたいな、すばしっこいのは苦手です。4-3-3時のサイドの守備をどうするのか、バイタルで回された時の中盤の守備はどうか、この辺が課題と言えそうです。

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5-2で負けたとはいえ、怪我の離脱とかがなければ普通にセリエAのプロヴィンチャとやりあえる実力があるチームだと思います。特にラパドゥーラにファルケを獲得した攻撃陣はブレイクの予感があります。次節は富安のボローニャとの対戦です。


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