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Tableauに必要なイメージ力について

Tableauを使うにはイメージ力が実は重要?

よく「これをTableauでやるにはどういう操作で出来ますか?」という質問を受けますが、操作方法の前に要件(定義)自体がぼんやりしているケースも多いです。
出したいものがあるにも関わらず定義を聞くと「え~と」となっており、
こちらも合わせて「え~と」回答するしかなくなります。
現代に足りていないと言われる、緩くのんびりとした時間を共有できます。
重要な時間でもありますが、この時間を避けたい人向けの方法を考えてみました。

要件を考えるにあたって何が足りていないのか

要件を考えるためには概ね、下記のような手順で進行すると思います。

  1. 分析における仮説立て ~何がどうなっている可能性が高いのか?

  2. 集計軸と指標の決定 ~どのような指標でどう集計すればそれを評価、証明できるのか

  3. データの準備 ~集計に向けて、RAWデータの準備

  4. データの加工 ~2で決めたアウトプットイメージに向けてデータを加工する

  5. アウトプットを確認 ~出力結果が1を証明出来ているのかを確認し、出来ていなければ2に戻る。

冒頭の「沈黙の時間」が生まれるケースは1~4のイメージが甘いことによって生まれます。工程におけるポイントを書いていきます。

仮説立て~指標の決定まで

何にも仮説がない状態で相談しに来る人は滅多にいないのですが、
ケースとして2つあるかなと思います。
・指標の定義が甘い人
想定パターンの例外をイメージしていない人
が多いです。
指標の定義が甘い人は文字通り、誰が聞いても同じ集計になるぐらい期間や集計するカラムなどを詰めてください。

想定パターンの例外をイメージ出来ていない人というのは、
例として、LTVが高い人は最初に特定商品を買っているという仮説があったときに、
差がなかった時に仮説はすぐに誤りと言えるのか」という問いを立ててみると、大抵の場合は例外が出てきます。
例えば経路別の影響や、セールの影響があるといったようなものです。
また「仮説が本当だった時に一緒に上がる数値は何か?」といった指標も別パターン用意しておくのが重要です。
これを先にしておくと、必要なデータの用意や比較する際に二度手間になりません。

データ準備~加工まで

Tableauの質問で多いのはこっちかもしれません。
「会員数を出したい」「初回購入日を出したい」とか比較的定義はイメージで来ているものの、集計できないパターンです。

トレーニングだと思って最初のころは
まず元のデータをExcelなどに100行分くらい貼ってみましょう。
そして何をどういう風に数えたら、出したいものが数えられるのかを考えてみましょう。
あまり集計経験がない人にこのトレーニングは必須で、
会員数 = 会員IDを重複を排除してカウント
初回購入日 = 顧客別にもっとも小さい注文日
顧客別の購入回数 = 顧客別に注文番号を重複してカウント
というような集計的な言いかえが出来るようになる必要があります。

加えてその集計をExcelでやってみたときに、表自体の形を変更しないとできないものはTableauでも前処理が必要になるケースが多いです。
例えば、下記の画像のようにオーダーID×購入した製品単位でデータがまとめられているとき(一般的なまとめ方です)
併売(バスケット分析)したいとなると、一緒に買ったものは別のレコードにデータが存在しているので、レコードの数え方を工夫しても難しいです。

では下記の画像のようなまとめ方ではどうでしょうか?

オーダーID単位で買ったものがまとめられているので、Excelの関数の範囲で数えられそう、と感じられたのではないかと思います。
このようにデータの形がどうまとめられているかをイメージ出来ているかで質問の質も変わってくるかと思います。

最後に

書いてみて経験以外での解決は難しいなと思いつつ、
質問する側は、すべての工程をどこまで詳細にイメージ出来ているかを確認し、アドバイスする側は、どこの理解が足りていないかを教えてあげることが重要かなと改めて思いました。

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