2021年上半期の美少女文庫がひどすぎる。

半年間隔で書いてきたこのシリーズですが2021年上半期の美少女文庫が「金返せ!」と叫びたくなるようなひどい作品だらけのラインナップだったので7月を待たずに今ここで投稿します。

今までの記事と比較して感情的かつ攻撃的な文章となりますが、あくまでも個人の感想です。


宣伝が手抜き問題

発売前に公開される情報が少なすぎる、目次をみせろ、公式サイトをちゃんと更新しろ、と私が主張した意見はまったく改善されていません。

kindleで公開される1章丸々試し読みにも肝心の目次がないという点は改善されませんし。この辺はかつての記事と同じことしか言えません。何せまったく変わってないので。


発売前に情報が入らないなら発売直後に購入者の報告を探そう、と思ってTwitterで感想検索をすると出てくるのは宣伝ツイートばかりです。

美少女文庫アカウントも関連する作家のアカウントも四六時中ピーチクパーチク囀りまくるせいで感想やレビューが埋もれてしまってヒットしないんですよ。

検索の邪魔でしかありません。関連するアカウントをミュートにしてから検索しないとまともに情報が得られないのです。

そもそも美少女文庫に関連するツイートは不快なものが多い。

特に公式アカウントはエロ絵禁止令が出ているウマ娘をネタにしたり、漫画賞受賞に便乗して葬送のフリーレンをネタにしたり、その後こっそり削除したりととにかく見るに堪えない言動だらけ。

その他、腹が立つのは美少女文庫アカウントとその作家アカウントは購買者をバカにする発言がとにかく目立ちます。

「ツイートの転載はしないで」とプロフに載せているの全文は載せませんし名指しはしませんが、「なんで美少女文庫を買ってTwitterで他の人の感想を検索したら作者がディスってくる呟きがヒットするんだ?」となるので非常に不快です。

富野由悠季氏も「いい大人がアニメなんか見るな」「オタクには自分の作品を見ないで欲しい」「こんなアニメを視るオタクは嫌い」なんてことを言っていたけどお前らもそのクラスの大物クリエイターなのかと。美少女文庫はそんな大御所の集会場なのかと。

「嫌ならTwitter見なければいいだろ」と思った人も多いと思いますが、前述の通り感想を得る為、また美少女文庫公式サイトが更新されない為に特典などの情報を得るには嫌でもTwitterで検索する必要があるのでどうしても視界に飛び込んできてしまいます。

Twitterやめろとは言いません。ただ目障りな呟きを見なくてもいいようにちゃんと公式サイトで情報を公開しろという話です。
あるいは編集者アカウントとレーベル公式アカウントで別個に分けろって話です。
(鷹羽シン氏は趣味アカと作家アカを分けているし)

挿絵とページ数減り過ぎ問題

帯が無くなっただけではありません。
美少女文庫は明らかにページ数が減っています。全体のページ数と同時に挿絵も減っています。

昔は300~350ページ近くあったのに今は270ページ程度。
挿絵の枚数は10枚から9~8枚。ひどいときには5枚という有様。(搾精病棟ノベライズは20枚近くあったとのことですが)

カラー挿絵も見開き裏表だったのが1ページ裏表でそれも片方は表紙の差分を使うケースが多くなっていて、目に見えてショボくなっています。
(過去作でもわかつきひかる氏×みやま零氏の組み合わせだけは挿絵とページ数少なかったですが)

そのくせ定価は680円→720円→760円と上がっている。
(4月発売のヴァンパイアハンターな姉さんは300ページで800円。カラー絵は差分なしで2枚。挿絵は10枚)

質が据え置きで定価が上がるのならともかく、あらゆるハード面がショボくなって定価が上がるのは不満度激増です。

その他、去年の秋くらいの作品からあとがきが入るようになりましたが必要性皆無です。ページの無駄でしかありません。

ページ数が増えてあとがきを入れたのならわかりますが、ページ数が減っているのにあとがき入れて少なくなったボリュームを更に削るってどんな判断だ。
ドリーム文庫みたいにカバーのソデ(美少女文庫では過去作リストになっている部分)に書くならまだわかるけど。

一般ラノベならばともかく美少女文庫は官能メインである以上、Hシーンの分量がそのまま満足度に直結します。
本編でHシーンがダイジェスト化されていたりするのにあとがきがあるとマジで腹が立ちます。
普通に考えれば買った人をイラつかせる悪手でしかないとわかりそうなもんですが編集者と作家のくせに想像力ゼロなのかと。もっと頭使えよと。
どうしても書きたいならブログやTwitter、notoといったSNSで書けばいい話ですし。

そもそも美少女文庫にはずっと後書きが存在しなかったのになんで今になって入れたのか。
(過去作品であったのは「お嬢様は僕の××なしではいられない」くらいのはず。逆にあれだけなんであったのか謎)

美少女文庫がTwitterで「後書きがあったほうがいいですか」とアンケートを取ったら「あったほうがいい」という意見が集まったから導入したっぽいですが、そもそもTwitterで意見募集すること自体がふざけています。

ちゃんと意見を集めたいなら本に付属するハガキなり、QRコードで飛べるアンケートフォームなりで金を払って買った人の意見を集めるのが筋じゃないのかと。ユーザー軽視にも程があります。

なお全ての作品に後書きがある訳ではなく、中にはない作品もあるので「書くのは作者の自由」ということなのかもしれません。
前述した通り普通に考えれば後書き削って本編にページ数をあてるのがまともな作家だと思うんですが、嘆かわしいことに今の美少女文庫ではそんな作家の方が少数派のようです。

作品個別の問題

本題です。2021年上半期の作品がクソな理由について。

恋愛初心者センセイと学ぶ初恋の叶え方

暗殺者志願の奴隷エルフさん

ダンジョン&ハーレム エルフ聖騎士、人妻女戦士、獣人少女と

うちのメイドはなんでも出来る。


個別に細かく批評すると長くなるので要約しますがこれらの作品には共通する問題点があります。

「購入前に得られる情報から受け取る印象と実際の内容が違う」という点です。

暗殺者志願の奴隷エルフさん
→表紙やタイトルからシリアスな印象を受けるが実際の内容はギャグ多めのコメディ。

恋愛初心者センセイと学ぶ初恋の叶え方
→「恋愛初心者センセイ」という題名なのに表紙の絵はむしろ経験豊富なエロ先生を思わせる。どっちなのか?と疑問に浮かべながら読むと先生はウブ。
そして「初恋のかなえ方」という割には主人公の方が経験豊富というかHシーンでこなれすぎている。挿絵、題名、内容、どれもかみ合ってない。

ダンジョン&ハーレム エルフ聖騎士、人妻女戦士、獣人少女と
→全くハーレムじゃない。オムニバス形式でヒロインが集合するのはラストのみ。複数Hもそのシーンのみでダイジェストの一歩手前と言えるほどに薄い。ハーレムの醍醐味の一つであるヒロイン同士の掛け合いがほぼない。ついでにダンジョンも関係ない。宿屋でHするし。さらに試し読みで読める目次ではウィザードリィ要素が読み取れるのにHシーンはおろかストーリーにすらほとんど絡まないという意味不明な匂わせ。

うちのメイドはなんでも出来る。
→表紙のおねショタって書いてあるのに全然おねショタじゃない。表紙の時点でショタと言うのがギリギリなレベルな上に挿絵に出てくるHシーンの男の体はどう見ても大人。絵だけではなく文章もおねショタっぽい感じのHシーンが少ない。むしろ男が主導権握っているHシーンの方が多い。あとがきで「おねショタに初挑戦」とか書いてあって「本気でおねショタだと思ってんの?作者も編集も?」と愕然とした。


自分は買ってないですがY・A氏の「ブサ勇者の帰還~開き直った俺は、女王も女騎士も義姉も犯すことに決めた~」も同じ問題点を指摘されています。
レビューによるとメインヒロイン枠は女王でも女騎士でも義姉でもなく副題に居ない風俗嬢。表紙に居る女性も風俗嬢(たぶん左下の方)とのことです。
文章だけならともかく絵でも騙し討ちという隙を生じぬ二段構えをやって楽しいんでしょうか。というか文章だけでなく絵の管理もロクにできないのでしょうか。

この手の娯楽作品で騙し討ちはトップクラスに腹が立つNG行為です。

何が腹立つかっていうと前述の通り上記の作品の作家は全員Twitterやブログをやっていて、普段から呟きまくっているんです。
アカウント自体が存在しない作家ならともかく、発信するツールがあるならちゃんと教えろよと。発売前に作品の内容を告知解説をしろよと。
去年の12月に出たメスダチは作者のアカウント自体存在しないので挿絵5枚しかなくても「先に言ってくれ」とは思いませんでしたが、他は作家がアカウント持っているんだから事前に教えてくれてもいいじゃないかと。

Twitterに費やす時間と脳細胞があるならもっと作品と作品を買う人のことを考えたらどうなんだと。

つまらない作品はまだ許せるんですよ。人によって好みは千差万別で自分にとっての駄作が他の人にとっての良作なんてよくあることですし。
すげえ良かった!と自分が思った作品でも2chの美少女文庫スレでイマイチ扱いされていたりなんてこともありましたし。

でも騙して売るのは許せません。ラーメンの看板出していたら最低限ラーメンは出せと。マズいラーメンなら我慢出来るけど蕎麦やうどん、パスタを出したらそれが旨いかマズいか、好みに合うか合わないか以前の問題だろと。

今の美少女文庫は裏切りが多すぎます。予想を下回るのは四度までは許します。でも予想を裏切るのは一度で見切ります。もう永遠に買いません。

ちなみに上記の作品で笑うヤカン氏のダンジョン&ハーレムだけは騙し討ちを除いた内容自体もクソ過ぎてあまりにも腹に据えかねたので直接Twitterで不満を伝えたところブロックされました。

「作者に突撃するのは頭がおかしい奴のやること」とかつての記事で言われましたが美少女文庫には他に意見を送る窓口がないので直接言うしかありません。
美少女文庫アカウントはネガティブな意見は完全スルーしますし。
キルタイムみたいにハガキやアンケフォームはないですし、公式サイトの問い合わせ窓口から送っても自動返信メールしか返ってこないのでたぶん読んでないでしょうし。
(三笠書房の窓口に送ったら自動返信メールすら返ってこずにナシのつぶてでした)

少なくともアマゾンレビューに書くよりはマシだと思って直接伝えているのですが、それすらも出来ないとなると憤りのやり場がないです。
本当にアンケフォームを作って欲しいところです。今更遅いとは思いますが。

まとめ

私の問題点の指摘は以上です。

一応フォローしておくと2021年に発売された美少女文庫の全てがクソとは言ってません。
「僕は小さな淫魔のしもべ」と「異類婚姻譚」は良かったです。

ただ体感的な良作:駄作レシオは1:8という地雷原が今の美少女文庫だと私は思います。

昔の作品でも「そりゃないだろ」と言いたくなる地雷はたまにありました。
「兄妹同士が恋するなんてダメだ…」と主人公が悩む展開で引っ張っておきながら最後の最後で「実は義妹なので何も問題ありませーん」をやった「妹邪気眼」とか挿絵5枚でカラー絵が1枚しかない「押しかけプリンセス」とか。
(ちなみに二つは同月発売。後者は絵師さんが急病で入院して書けなくなったという情報を後から知ったので納得できましたが)

でも今はラインナップそのものの期待値があまりにも低く、買ってがっかりすることの方が多い。


もう潮時だなと感じました。


美少女文庫に関連する呟きおよび記事はこれで最後にします。もう愛想が尽きました。


上記の通りいろんなアカウントからブロックされていて、ミュートにもされているだろうし、呟いても意味なさそうですし。


「これよかった」と呟いている別アカも含めて口を閉ざします。良さそうだと思った作品が良くなかったことが多すぎてもう疲れました。

個人の考えですがたぶん2年以内に美少女文庫は廃刊になるというのが私の予想です。

発売前に情報公開をロクにしない。
一般ラノベ作家を起用してエロ薄の作品を出す。
ベテラン作家に同人のノベライズを書かせる。
人気の作品をパクる。
キルタイムでやった同人ノベライズをそのままパクる。

何の勝算があるのかと。本当に商売する気あるのかと。

特に一般ラノベで書いていた作家が美少女文庫で書いた作品の多くは共通してエロさに欠けるという問題点があります
ハッキリ言って以前にやっていた新人賞でデビューした作家の作品の方が出来が良かった。キャラの造形や台詞回しは劣ってもHシーンの書き方は上手だった。

つーかなんで新人賞でデビューした作家が定着してないの?。一つか二つ出しただけで後は音沙汰なしなの?
つーかなんで新人賞やらないの?なんで一般ラノベ作家にオファーだしてわざわざ別名義を使ってまで書かせるの?
つーかなんでなろうやノクタの作品を書籍化するの?去年の秋にノクタで募集企画やるって話は嬉しくないニュースだったけどそれはどこに行ったの?

作者買いを狙う為に一般で実績あって知名度がある作家を起用している?
投稿サイトから書籍化すれば手間が省ける?新人賞は選考など手間がかかる?
同人をノベライズすることで知っている人が買ってくれる?

もはや美少女文庫には企画力が無いと言っているようなものです。せめて意地とプライドを見せろと。

改めて言いますが何の勝算があるのかと。本当に商売する気あるのかと。

仮にエロ薄めで一般に寄せた作風で勝負したいなら美少女文庫ライトとか別レーベル作ればいいじゃん。
逆に美少女文庫クラシックとか古参の作家枠を作って新規枠と住み分けすればいいじゃん。

美少女文庫のTwitterアカのプロフにレーベルの浮沈がかかっています、という文章を載せていましたがだったらやることをしっかりやれと。
面白くてエロい作品を作って、発売前にしっかり情報公開しろと。100円で買ったと仮定しても損したと思う低レベルの作品を出すなと。
Twitterで偉そうなこと言っている癖にハートマーク並べて擬音入れればエロくなると思っているヘボ作家を起用すんな。起用し続けるな。
公式サイトをちゃんと更新しろ。Twitterはその後だ。どうしても作家とワイワイやりたいならグループチャット使えと。

繰り返しますが何の勝算があるのかと。本当に商売する気あるのかと。

幸いにも私が贔屓とする作家は各種クリエイター支援サイトに登録している方が多く、そこから投げ銭できるのでわざわざ美少女文庫で買う必要もなくなりつつあります。

今の美少女文庫は私にとって必要ないです。そして今の美少女文庫を必要とする人もいるのでしょう。それではさようなら。





最後のオマケにこの動画を張っておきます。

以前にも書きましたがこの手のレビュー動画は死体蹴りみたいで嫌いなんですが、この動画投稿者は件のゲームがサービス終了宣言する前から問題点を指摘している稀有な人です。

私の心情はこの投稿者に近いです。コンテンツが傾いてしまったことに悲しむと同時に「当然だバーカ。ざまあみろ」と暗い快感を覚えています。

こんな感じの動画を作ろうかなとも考えてみましたがそこまでする気力はなく、価値もないと判断しました。

それでは今度こそさようなら。今までありがとう美少女文庫。

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