ぼくのいちにち ①
ぼくのごしゅじんは いそがしい
そとが あかるくなると
ぼくはごしゅじんを おこしにいく
あしもとや みみもと
ごしゅじんの うしろで ねころんで
ごしゅじんと すこしだけ
ねたりする
ごしゅじんは つかれているようで
なかなか おきてくれない
それでも さいきん いっしょに
ねてると ぼくをなでてくれる
ぼくはそのときに ちゃんす とばかりに
にゃあ、となくことにしてる
すると ごしゅじんも かんねんした かのように
おきてきてくれる
ぼくのごはんは ただのかりかり
だけじゃなく
ごしゅじんがいてくれるときは
やわらかい おいしい においのする
ものをまぜてくれる
それをあたたかい もので
とかして ぼくにくれる
ごしゅじんは めの はしを
きゅっと させて ぼくに ごはんをくれる
ぼくがせっせと ごはん を たべてるあいだに
ごしゅじんは くろいものをのんでいる
ぼうっと ぼくのしらないひとたちが
なにかいっている ものをみてる
ぼくはたべおわると ごしゅじんにみえるばしょで
ごちそうさま といういみを こめて
けづくろいをする
そうすると ごしゅじんは きまって
ぼくに なにかを いってくれる
ぼくには そのいみが わからないけれど
ごしゅじんが めを きゅっとさせてるから
きっと いいことなんだろう とおもう
ぼくは そのあと ごしゅじんのごはんを
つまみぐいしたり うろうろと したりする
ひなたぼっこがすきな ぼくは
よく あたたかい ひかりの ちかくに よこになる
ごしゅじんは そのあいだに よそいきの ふくを
みにつけている
でも そのあとも しばらく ぼくを
かまってくれる
ごしゅじんは きっと そのために
こんなにはやく おきてくれる のだと
ぼくは このいえにきてから おもっていた
ごしゅじんが そとにでる けはいをかんじて
ぼくは どあにむかう
ごしゅじんは なんだか さみしそう
でもね ぼくも さみしいんだよ
ぼくも さみしい
ごしゅじん きょうは なんじ?
おそとが あかるくなってから?
ぼくがおなかを へらしたころ?
ぼくがないたら すぐにきてくれる?
ぼくは どあのむこうに いなくなる
ごしゅじんをみて
きょう さいごの なきごえを だした
そのひ ごしゅじんは
ぼくがおなかを へらしたころに かえってきた
ごしゅじんに あえることが うれしくて
ぼくは わざと ろうかの まんなかに
ごろっとよこになる
おもわず ごろごろ といってしまう
うれしくて ごしゅじんの ちかくから
はなれれない
ごしゅじん ! きょうもいいこで いたよ!
ごしゅじん ! きょうはとっても あったかかったね
ごしゅじん ごしゅじん
ごしゅじん ごしゅじん
ぼくの きょうの ほうこくかいは おわらない
それをごしゅじんは めをきゅっと させて
ぼくを なでながら きいてくれる
そして もうすこししたら ごしゅじんと
おなじところで ねるのだ
きょうも なんて いいひ。
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