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平成のアダムとイブ

女子大生の私が、東京の繁華街でラブホのフロントをして3年が経つ。

今日は、「平成のアダムとイブ」(私が勝手にそう呼んでるだけ)の話をしようと思う。

平成のアダムとイブが、ホテルに駆け込んできたのは、冬の日曜の真っ昼間だった。

なんで平成のアダムとイブと呼んでるかというと、全裸で2人が入ってきたからだった。

男の人が、女性をおぶって
2人とも全裸で。寒い真冬の2月に。

フロントでお金を数えていた私は、

すいません!

という声にビックリして前を見た。

肌を露出している人間がいた。

うーん、全身タイツなの?

とぱっと見思ったけれど、

よく見たら、男性の胸板のところは赤いし(2月だったから、寒いんだろうね)

やっぱり、全裸だった。

ふつふつと素朴な疑問が湧き上がり、

お客様、お洋服はどこに…?
と尋ねる前に

男性が大声で頼んできた。

「どこでも良いから、部屋いれて。

こいつ(女)、足くじいてんだ。」

と女性をおぶってる背中を指差した。

足くじいてる?

その前に、全裸やん。

と思いつつ、
「あ、今空いているお部屋は、こちらですよ。」とお部屋を案内し

やっぱり拭いきれない疑問、

お客様、お洋服は…?

と聞こうとしたら、

「助かったよ、

こいつ(女)、足くじいてんだ。」

と背後を親指で指す。



いや、それ聞いたし。

足くじく、くじかないの前に、
知ってるか知らないか、わからないけど、

君ら全裸だよ

って指摘したいんだけど。

と思っていたら、
あっという間に部屋へ行ってしまった。



結局、後から知った事なのだけど、

ホテルの裏で、青姦していた2人は
熱くなって服を脱いだけど

している最中に女性は足が痛いと言い
(どんな体位よ。)

とりあえず、ホテルに入ろうという話になったらしい。

少し後にバスローブで、服を取りに行く男性を見た。

全裸 < 足を挫いた

という事で、人の価値観とかわからないよねって話が平成のアダムとイブ。
非日常度 ★☆☆☆☆
(つまりは、ラブホにしては普通の話の1つということ。)


次回は、美代子ちゃんを忘れました。の巻。

よろしくお願いします。


では、今日はこのへんで。

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