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読書 風と行く者

精霊の守り人 をはじまりとする、守り人シリーズの最新の外伝(文庫版)を読んだ。はじめてこのシリーズを読んだのは、文庫版がでた2007年頃だった気がする。天と地の守り人(3部柵)でシリーズの完結するところまでは読みきった。外伝は、そこそこは読んだ気がする。

久しぶりに手にとって読む気になったのは短編ではなく文庫一冊分の物語であったことと、バルサ(主人公)と育ての父のジグロの話が綴られていると書いてあったからだったと思う。

作者の上橋菜穂子さんの物語は、獣の奏者シリーズや鹿の王などは読み切っている。話にもよるけれど割と好きな作家さんの一人だ。

守り人は他の話よりも物語性が強いように感じる。特にバルサとジグロの話は読んでいて面白い。ジグロはすでに死んでいる時系列なので、当然、バルサの若い頃の回想になるのだが過去と現在の繋がりを上手に表現できているからなのだろうか?

この話も、現在のバルサの行動と過去のジグロとともに過ごした時の行動が絡み合いながら、けれども過去の出来事の主要な登場人物は不在(亡くなっていたり、病床で養生していたり)の中、進んでいく。

天と地の守り人(3部)が終わってからが舞台となる話なので、果たして、この刊だけ読んで楽しめるのかはわからない。けれど、守り人シリーズの闇の守り人とは違った親子の姿がみれて個人的には満足のいく話だった。

親から子というような時間の流れみたいなものを感じさせてくれるお話だとおもう。

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