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読書 ガニメデの優しい巨人 (旧版)


紹介文

木星の衛星ガニメデで発見された2500万年前の異星の宇宙船。その正体をつきとめるべく総力をあげるハント博士とダンチェッカー教授たち木星探査隊に向かって、宇宙の一角から急速に接近してくる未確認物体があった。はるか昔に飛び立ったガニメアンの宇宙船が相対論的時差のため現代に戻ってきたのだ。不朽の名作『星を継ぐもの』に続き、数々の謎が解明されるシリーズ第2弾! 訳者あとがき=池央耿/解説=堺三保

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感想

「星を継ぐもの」の続編、3部作の2作目となる。4作目も書いているようだけど当初の3部作を目安に読み進めている。

前作の主人公のハントと生物学者のダンチェッカーの二人を軸に謎解きが続いていく構成になっている。

前作を読んでいないと、全くわからない部分は多いと思う。逆に、前作を読んでいるとかなり読みやすい。

前作で謎の存在として登場した「ガニメアン」とハントたちが呼ぶ異星人が、遥か彼方から帰郷する。彼らは、事故のため光に近い速度で途方もない年月をかけて到着したため、ハントたちからすれば、遥か過去からやってきた事となる。二千五百万年前が彼らにとっては遠い未来の出来事のように。。。

ここからはじまる、異星人との遭遇は1980年代に書かれたものとしての味わいに満ちている。決して、古臭いと言うことではなく、当時の価値観や、未来への楽観と人間の過去への悲観があわさり、異星人の設定との対比は、いろいろな意味で面白かった。現在の異星人との邂逅ものの、原型となる設定も垣間みえて最近読んだ「あれやこれや」を思い起こして、そっちも読み返したりする機会になった。

この話も、前作同様に最後の最後に、ハントとダンチェッカーの会話の中で、どんでん返しの謎解きが行われる。そうして、「星を継ぐもの」で提示された、謎の残りが解明されていく。。

とはいえ、全てが明かされたわけではなく、いくつか予測できる謎も残したまま次作の「巨人たちの星」へ続いていく。

読むのが楽しみだなぁ。


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