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GWF: WR公開のご挨拶

2020年4月、新作Games Without Frontiers: THE WILD ROSESを公開しました。


そもそもGutterfly Farmとは何か?

”口笛吹いて、僕らは海辺の砂丘でかくれんぼ”
Peter Gabriel "Games Without Frontiers"

Gutterfly Farmは、インターネット上でオリジナルのゲームアプリを制作する活動をしています。

とある海外のスマホアプリに触れた際に、

「自分にも作れるんじゃないか」

と勘違いしたのがそもそものきっかけでした。

プログラミング経験ゼロから開発がスタートし、初めて発表したGames Without Frontiersは、文章と音で表現された世界を冒険するテクストベースRPGでした。

聞きなれないジャンルかもしれませんが、予想外にいろいろな方から感想のメールをいただき、これまでにもっともダウンロードされた作品となりました。

GWFはスタティックな文章が画面に流れてくる(退屈極まりない)ノベルゲームとの差別化を狙いました。経験レベルやヘルスの概念があり、武器を付け替えたり食料を集めたりすることができました。敵と遭遇すれば戦わざるをえず、殺されれば先へは進めません。

すべての要素がゲーム内で機能していたかどうかはさておき、日本語で読める同ジャンルの中ではかなり尖った作風だったといえるでしょう。画像がないからこそ許されるゴア表現や、配布サイトの狂気じみた文章量とも相まって、ユーザーのみなさんに(良くも悪くも)衝撃を与えられたのではないかと思います。

そしていま。その続編、Games Without Frontiers: THE WILD ROSESの公開をお知らせします。


今だからこそ、クリエイターは物語をとどけよう

GWF: WRのプロジェクトは2019年の9月に最初のアイディアを思いつきました。それから半年以上。予定より大きく遅れてしまい、結果的にこの大変な時期でのリリースとなりました。

現代において、これほどまでクリエイターやアーティストの脆さが浮き彫りになる時代はそう多くはないでしょう。

この非常時に保証が受けられるわけでも、必要とされているわけでもない。本来ならば自粛する必要がないとしても、自身の活動の意味を考え直すクリエイターも数多くいると思われます。私たちすべてが、もう一度、作り手としての在り方を問われています。

しかし。

GWF: WRはあえてこのタイミングで発表するべきだと判断しました。わたしたちは、やはり、言葉を届ける存在であるからです。それがどんな形態で誰に向けたメッセージであるのかに関係なく。無数のクリエイターたちが、いま、ここで創作の手を止めてしまうのならば、それはわたしたちの社会にとって目に見えない損失だと言えるでしょう。

これは、

人間はみんなクソ野郎で、世界はどうしようもなく惨めだけれど、それでもヒトを信じたい

と、そんな思いで作ったゲームです。

この機会に声をあげないで、どうする?


ダウンロード

最新版はitch.ioからダウンロードできます。更新の際はDevlogも目を通してもらえると嬉しいです。

ご意見、ご感想、バグ報告などはこちらへ。

あと、本作のテーマ曲が公開されています。今だけダウンロードもできます。


前作を知らなくても大丈夫?

そもそも出た順番…

初代(2017年)
英語版(2018年)
(2019年)
WR(2020年)

で、最初の2本の間に別シリーズがあるのですが、それはまたの機会に(どうもスケールが大きくなりすぎてだめだ)。

結論を言うと、本作は初代GWFを遊んでくれた人たちへ向けた正当な続編です。

どこかで見たようなマップや見覚えのあるキャラクターたちが出てくるでしょう。続編と言うと誤解を生むかもしれませんが、すべてが新しく、すべてが進歩しています。

開発環境が根本から見直され、操作レスポンスが改善されました。自動生成されるアイテムのバリエーションはけた違いに増えました。敵を殴ったときのフィードバック、広大なマップ(自分でもうんざりする)、3D処理された効果音など…

すべてを挙げるときりがないのですが、常に挑戦し続け、より過激であるという点で、GWF: WRは初代の続編と呼ぶべきでしょう。

むしろ、旧作はやらないでください。もうちょっと待ってください。


最後までありがとう

以上、Gutterfly Farm新作のお知らせでした。最後まで読んでくれてありがとうございます。そして生き延びよう。みんなで。




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