見出し画像

【妻に捧げる読書note】バナナを逆からむいてみたら(by アーチャン・ブラーム)

人生の視点を変えるレッスンと副題がついた本書。仏教の教えを通して、現代の悩みにこたえる内容だった。

要点

  • 自分の一番の友は自分。その友に、「~しなさい」「~すべき」と命じてばかりいませんか?もっと友の心に耳を傾けよう。カインドフルネス・フリーク(=他人と自分に対してとことん好意的な人)になって、自分の心の声に耳を傾けよう。

  • 形あるものは、いつか滅びる。人生、終わりがあることを忘れずに、今を大切に生きよう。茶碗にはひびが入っている。目には見えないかもしれないが、落とした時、そのひびが現れ、茶碗は割れてしまう。もし、その茶碗がプラスチックでできていて、どう扱っても壊れないのだとしたら、人はその茶碗を粗末に扱うだろう。逆に、ひびが入っている(落としたら壊れる)ことがわかっているから、人はその茶碗を大切に扱う。私たちの体もいわば壊れ物であり、死ぬ運命にある。だからこそ、私たちは今を大切に生きる必要がある。

  • ストレスが溜まってきたら、無理せず休憩をとる。これが、パフォーマンスを上げる秘策。水の入ったコップを持ち上げる。1分、5分と経ってくるとだんだん疲れてくる。1時間もすれば、苦しくて仕方がない。この苦しみを取り除くには、疲れが来る前に、30秒だけコップを置くことだ。こうすれば、またラクラクとコップを持つことができる。職場におけるストレスの原因も同じ。耐え難い負担を感じる前に仕事を中断し、ほんのわずかでも休憩すれば、ストレスなどは生じない。休憩は、時間の無駄遣いではなく、脳の効率を高める投資。

  • 自分のもの、大切なもの、喜びを与えてくれるものはすべて、いつの日か自分の手元から離れていく。

  • 愛する人が、あの世へ旅立とうとするとき、その死を受け入れることが、最後のプレゼント。筆者はしばしば、死の淵にある人の家族や親類、友人のそばに行き、「この人が死ぬのを認めてあげてはいかがですか?」とアドバイスすることがある。死を認めてあげることこそ、死期の迫った人に対する最高の愛情表現である。

  • 欠点を指摘するときは、まず褒めて、最後にまた褒めるとうまくいく。つまり、サンドイッチ方式。最初に褒めるのは、自分が相手を重視していること、そして相手をけなすだけでなく、相手の貢献度を認めていることを伝えるため。つぎにやんわりと批判すれば、その言葉は相手に届く。最後に、褒めるのは、自分が相手を拒否しているわけではないことを強調するため。

響いた内容

様々なエピソードやたとえ話が、教えをすんなり受け入れることを助けてくれた。読みやすい本だった。

こんな人に読んでほしい

視点を変えてみたい人。


この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?