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望郷の旅vol.0.5~1(6年ぶりの来沖編)

2023年8月。来沖が台風で頓挫してうちひしがれてからはや半年。今度こそは来沖できるはず。いや、来沖したいんですが!とすがるように祈る日々だった。
そして、2024年2月16日~20日の5泊6日に来沖を決行。最後の来沖は2018年1月だから実に6年ぶりの来沖である。
2月16日はなかなか寝付けなかった。何度も寝返りを打ち、浅い眠りの中にいた。始発の電車に乗らなきゃならないのでのろのろ起き、家人がくれた大阪土産のかすうどんセットでうどんを作って食べた。身支度していざ出発。玄関で見送った祖母が荷物の多さに引いていた(笑)
在来線と高速バスを乗り継ぎ、福岡空港へ。
高速バスでようやく仮眠が取れた。が、時間が早すぎたせいか飛行機のチェックインまで時間があり、空港内の待合所の椅子を探してどうにかこうにか座り、しばらくぼんやりと行き交う人を眺めた。インバウンドからか外国人の行き来がかなり増えたなあとしみじみ。が、しみじみしているとそれを砕くかのように隣に座るフィリピン系のご家族連れの香水の匂いが寝不足の体には強烈で何度も噎せ、やっとチェックインの時間になる頃には消耗しそうになった。
チェックインが終わったら、スマホ充電のためにラウンジへ。保険のためにクレジットカードをアップデートしたので使える特典は使っておこうというさもしい根性からである。充電がほぼフルになるまで飲み放題のジュースを飲みつつ、鞄に忍ばせていた高田郁の『みをつくし料理帳』を読みふけることにした。
そして出発。今回はPeachである。
離陸した時はほっとしてほぼ眠りに全振りした。久しぶりの沖縄はどう変わったのだろう。期待半分、不安半分で心が揺れた。
到着は午後14時半。が、荷物を預けたので流れてくる荷物を待つことに。今回往路の送迎を承ってくださったのはあいろむゆうじさん。

あいろむさんがいなかったら、重い荷物を抱えてひーひー言いながらゆいレール~バスまでの道のりを辿らなければならなかったのであいろむさんさまさまである。
やっと荷物を手にし、あいろむさんを探してキョロキョロ。いた。初めて会うあいろむさんはすらりとしており、どこか清水章吾さんを思わせる風貌だった。あいろむさんに一礼し、駐車場まで。あいろむさん、荷物を持ってくださったものの、あまりの重さにひいていた。……ですよねー。ちなみにほぼ全部お土産です。
あいろむさんの車に乗り、まずは那覇を周遊。あいろむさんの解説つきナビゲートで今の那覇の変わり行く景色を眺める。前日にあった車両落下事故現場の生々しい跡を見て引き、オリオンホテル那覇にリニューアルしたロイヤルオリオンのオリオンビール資本が前面に出された外装を見て、こんなに変わってしまったのかと遠い目に。
一方でパレットくもじ近くにキッチンカーが連なり、新しい那覇の楽しみが増えそうだなとほくそ笑んだ。
あいろむさんとは車中でたくさん話をした。

壊れたスピーカーさながらに『私とオキナワンロック』を延々と語る私の話を聞いてくださったあいろむさんには感謝しかない。


途中、ユニオンで下車。
ユニオンで自販機のさんぴん茶を買って喉を潤す。

ユニオンですから!
久しぶりのさんぴん茶で喉を潤す。

私の我が儘により、コザの前に普天間宮へ下車。
オキナワンロックドリフターをご覧のかたはご存知のとおり、普天間宮は私にとって祈れば必ず良くも悪くも転機が訪れるパワースポットである。

普天間宮にひたすら旅の無事を祈る

そして、だんだんと車が石平、屋宜原と進んでいくにテンションが上がり、運転席のあいろむさんが苦笑する始末。
そして、変わってしまった場所を見て記憶を辿り、ここに昔何があったかなと間違い探しをするかのようにかつてあった場所を思い出していた。
プラザハウスに到着。遅いランチとしゃれこむべくセニョールターコへ来店するも、お目当てメニューのひとつ、オニオンリングが売り切れ?落胆していたら、店の方から18時には出来上がりますからということでしばらくあいろむさんと変わり行く街をドライブし、宿にチェックインして荷物を置いてからセニョールターコへ再来店することになった。
今回の宿はホテルニューセンチュリー。1泊だけして2日間はデイゴホテルに宿泊、最後の那覇滞在はホテル山の内にした。
いつもながら丁寧な接客にほっ。フロントの方から朝食を勧められたものの、夕飯以降は何かを食べまくるだろうし、あいろむさんからお土産にサーターアンダギーをいただいたのでそれを朝食にしようと思い、パス。
荷物を部屋に置き、あいろむさんの待つ駐車場へ。が、久しぶりの来コザにはしゃぎ、車に気づかずあやうく事故になる失態をやらかす。あいろむさんがいなかったら怪我をしていたところだった。我ながら落ち着け、間抜けとしか言いようがない。
あいろむさんの車に乗り込もうとしたら、おや?見慣れた人が歩いている。
のしのしとした歩き方、アロハシャツ、島ぞうり。
ひがの親分ことブルースマンのひがよしひろさんだ!
親分!と呼びたい衝動を堪え、「ひがさーん!ひがよしひろさん!」と手を振りながら呼ぶ。
気づいたひがさんは「ん?なんで俺を知ってるの。誰ね?」と目を細めるも、すぐに「まいきー!」と気づいてくださった。覚えていてくださり、ほっ。忘れられた?とヒヤヒヤしましたよ。親分。
しばらくひがさんと立ち話。本当は酒の席なり会食なりのアポイントをとりたかったものの、ひがさんは最近は絵の仕事で多忙な様子。この日も絵の仕事の打ち合わせだったそうだ。なので仕方なく今回はひがさんとは挨拶だけ。
去り行くひがさんに手を振る私を横目で見ていたあいろむさん、「早速普天間宮のご利益ありだね」とぼそり。
だろうなあ。コザがいくら狭いとはいえ、懐かしい人に早速会えたのだから。

(望郷の旅(6年ぶりの来沖編)vol.2へ続く……)

(文責・コサイミキ)

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