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効果的なフィードバックの4ステップ

リーダーがスタッフを育成していくとき、基本的なことですが「フィードバック」はやはり重要です。
今回は効果的なフィードバックの4ステップを紹介します。
まず、フィードバックをするときに一番重要なのは、「フィードバックから始めない」ことです。事前準備が最も大切であり、そこからすでに成否が決まっているとさえ言えます。
事前準備とは、「SBI情報」です。
SBIとは、シチュエーション(Situation)、ビヘイビア(Behavior)、インパクト(Impact)の頭文字をとったもので、
・シチュエーション(どのような状況で、どんな状況のときに)
・ビヘイビア(部下のどんな振る舞い・行動が)
・インパクト(周囲やその仕事に対して、どんな影響をもたらしたのか。何がダメだったのか)

です。
この情報が誤っていると、当然ながらフィードバックが的外れなものになるばかりか、かえってスタッフからの信頼を低下させることになります。

これを踏まえたうえで、4つのステップです。
ステップ1)信頼感を確保する。
フィードバックが効果を発揮するかしないかは、「何を言うか(What)」ということもありますが、「誰に言われるか(Who)」が重要です。スタッフに対して敬意をもって接し、信頼感を得ることが大切です。これはフィードバックを始める前、つまり日頃の関係性も大きく影響します。
要するに「あんたに言われたくないよ。」と思われた時点で、もうスタッフは聞く耳をもたないんですね。

ステップ2)事実を伝える。
事前に収集、準備したSBI情報を提示します。ここで大切なのは、主観や感情を排除し、客観的かつ正確に事実を伝えることです。
この段階では、その行動は「褒める」ことも「非難する」こともしません。

ステップ3)ギャップを意識してもらう。
行動や現状が、目指すべき目標とかけ離れていることを、しっかり認識してもらうことです。
目標が数値化されていればこれは簡単ですが、そうではない場合、「本来ならその仕事の先にどんな光景が広がっていたらいい?」という対話を通じてギャップを明らかにしていきます。

ステップ4)未来を計画する。
ギャップが認識できたら、過去と現在を振り返ったうえで、未来の新たな行動計画や目標をつくっていきます。このとき、リーダーがそれを言葉にするのではなく、スタッフが自分の言葉で語ってくれることを目指します。
そして、「うん、これならできそうだ。」という自己効力感を高めてもらうといいですね。

大人が子どもに指導するのと違い、大人同士のフィードバックには「痛み」がともなうこともあります。スタッフにもプライドがありますから。
リーダーは一方的に事実を突きつけて変容を促すのではなく、「対話」を通じて一緒に約束する、ということが求められるのだと思います。

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