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弱さは武器にもなる。

高い給料が欲しい、高い地位が欲しい、人から尊敬されたい…、それらが手に入ったら幸せだと思うかもしれません。
でもなかなかうまくいかず、いつまでも下っ端だとか、人からバカにされたりしているような気がする…、そんなふうに自分が「弱い」から周りから評価されず損をしているんだと感じている人もいるかもしれません。
確かに「弱い」より「強い」ほうがいいというのは一般的に考えればそうかもしれません。
ですが、弱いからダメというのが思い込みだとしたらどうでしょうか。

老子は「水」こそが最強であると説きました。
水は、飲んだり、手を洗ったりするものであり、「強い」とは感じません。
ですが、水は時に荒々しい滝となって大きな岩を打ち砕くときもあれば、静かに長年ポツリポツリと忍耐強く滴り、硬い石に穴を開けることもあります。ウオーターカッターが硬い石や金属を切断するのもそうですね。
そして水がなければ私たち動物は生きていけません。
水はあらゆる自然に恵みを与えてくれる、なくてはならない存在でありながら、水たまりのように皆が嫌いだと敬遠するような汚くて低い場所にも落ちていく、そんな謙虚さも持ち合わせているといえます。
また、必要があれば水蒸気になったり、氷になったり、四角くなったり、丸くなったりと臨機応変に姿を変えていきます。
水より柔らかく弱いものはなく、しかし硬くて強いものを攻めるとしたら水に勝てるものはない、なぜなら水そのものの本質は変化をさせられないからなんですね。

自分は強い!自分の方が上だ!と必死にマウントを取ってくる人は、態度では強さを見せつけているかもしれませんが、水の在り方とは正反対です。
水は、その弱さ、柔軟さがあるからこそ強い者にも勝てるということ、つまり弱さ=ダメではなく、弱さも武器になり得るということを示してくれます。

「あえて」弱さを選択することもできます。
例えば、自分の実績やスキルを提供するYouTuberもいれば、自分のコンプレックスをさらけ出している人もいます。
また、したたかな考え方をするのであれば、弱さを選択すると「応援」が集まりやすくなります。
「弱い」ということをネガティブな方向にだけ考えず、性質の一つと考えることで色々な可能性が生まれそうですね。

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