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意思決定が"論理"に傾くと、パフォーマンスが低下する?

「企業の意思決定が論理に傾くと、パフォーマンスは低下する。」という話を聞きました。
普通に考えれば、組織は論理的に動いたほうがいいんじゃない?って思いません?
心理学・行動経済学の分野では、「思考には早い思考遅い思考の2つのモードがある」という理論があるそうです。(二重過程理論、二重システム理論とか呼ばれるみたいです。)
モード1:直感的で速い思考モード(直感)
怒っている人の写真を見て、「あ、怒ってる。」という判断するというような場合ですね。
このモードの特徴として、
・高速で自動的に動き、止められない。
・考えるのに努力はほぼ不要。
・印象をすぐ感じたり、連想するのが得意。
・バイアスがある。
などがあります。
モード2:論理的で遅い思考モード(論理)
たとえば、ちょっと難しい計算式を解くときなどがこれにあたります。
特徴として、
・モード1で答えが出せないときに働く。
・考えるには注意力が必要。
・論理的、統計的思考が得意。
・最後の決定権はこのモードが持つ。
などです。

「VUCA」(激動、不確実、複雑、不透明)の時代、論理(モード2)によって導かれるものは、相対的に弱くなっていると感じます。
論理は、「役に立つ」ものは作り出せるのですが、「意味がある」ものは作り出せないんですね。(この前ちょっと書きました。)
また、組織を構成しているのはロボットではなくまだまだ生身の人間です。
人間がもつモチベーション、直感、楽しさ、ワクワクする感じが、論理100%の組織に勝るケースを最近多く見かけるのではないでしょうか。
まさしくモード1(直感)が主導するケースです。
論理と直感、この2つをバランス良く使いこなせる組織が強さ、しなやかさを持つのだと思います。

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