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給料は労働力の対価という勘違い

今日はある講演で聞いた「給料は労働力の対価ではない。」という話題です。
つまり、労働時間やどれだけ頑張ったかによって給料が支払われてるというわけではないということですね。
では何に対して支払われるのかというと、働くことによって提供される「価値」です。
例えば、おにぎりを作って100円で売ろうとしたとき、お腹いっぱいのAさんには100円では売れず、10円でなら売れるかもしれませんが、お腹ペコペコのBさんには1,000円で売れるかもしれません。
相手にとっての価値が違うからです。

別の例で、サンマの値段があります。
サンマの値段は毎年違いますが、実は値段が安い年のサンマって美味しいらしいのです。その逆で、値段が高い年のサンマは美味しくないよと言います。
値段が安い年は、サンマの餌となるプランクトンが海にたくさんいて、サンマがそれをたくさん食べてぶくぶく太っていきます。
一方で、値段が高い年は、餌になるプランクトンがあまり育ってなくて、サンマがやせ細って、数も少なくなってしまうんです。だから一匹あたりのサンマが高くなります。
つまり、クオリティと値段は比例関係にないんですね。

そういえば同じようなことをよく見かけます。たとえば保育士や介護職の給料が低いという話題です。
テレビのインタビューで「こんなに長時間頑張って、大変な仕事なのに給料が低い。」というコメントを見かけたりします。
大変だから給料を上げてくれという理屈は前述の理論でいうと的違いなのでしょう。
そんな中でも徐々に給料が改善しつつあるのは、待機児童が多い、高齢化が進むという状況に対して労働力の供給が不足しているからなのだと思います。
けっして「大変さ」に対して給料が上がったわけじゃないんですね。
価値で給料を上げるなら、サービスを受ける側が納得できるような価値をつくっていく必要があるんですね。

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