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思考停止という病

指示通りにだけ動くのではなく、スタッフ一人ひとりが自分の頭で考えて仕事をしてくれたら、組織としてはとても嬉しいですよね。
自分の頭で考えて仕事をする、の逆は、思考停止です。
与えられた、指示された仕事はするけれども、それ以外は自律的に思考をしない状態です。

なぜこのようなことが起こるのでしょうか。
原因の一つにはかつての日本教育にもあるといわれています。
日本の学校教育は小学校から高校まで、知識の習得に重点を置いて組み立てられてきました。いわゆる暗記ですね。(現在ではどんどん変わってきていると思いますが。)
暗記というのは、知識を習得するために効果的な方法なんですが、「自分で考える」というプロセスがありません。
「なぜそう思うのか?」「自分はどう考えるのか?」というような場面や方法が少なかったんですね。

なので会社に入っても、業務を覚え、指示されたことだけをやる、という行動になりがちです。
もちろんそれはそれで必要なことですが、創造的な問題解決やクリエイティブな発想が求められる現代、それだけではビジネスパーソンとして価値を見出してもらえません。
では、思考停止にならないためにはどうしたらいいのでしょうか?
3つのポイントを紹介します。

1)現状を抜け出し、常識を疑う。
現状を肯定することは過去の世界で生きることです。
2500年前、お釈迦様は「この世にアプリオリなことはない。」
アプリオリとは、唯一絶対的な不変の真理のことです。
つまり、あたりまえと思えることも、正しいことや常識も間違っている可能性があるということですね。
これは本当に正しいのか?他の方法はないだろうか?と疑うことから、私たちの思考は動き始めるんですね。
思考停止の人は、現状維持でいいと決めてかかっています。現状維持はラクで心地良いですから。
世の中のノーマルだと思うものを全て疑うことが思考停止から抜け出す第一歩です。

2)ゴールを設定する。
思考停止してしまう理由は、ゴールがないからです。
ゴールを設定すると、自分のコンフォートゾーン(快適で居心地のいい空間)が動きます。
自分で無意識に設定していた現状維持でラクな状態から、外に出る必要が出てくるんですね。
この時のゴールは「今の自分」では絶対に達成できないゴールでなければなりません。
ゴールを設定すると今の自分がコンフォートゾーンの中にいなくなり、もっと高いところにコンフォートゾーンができ、自分が変わるというイメージです。

3)圧倒的な知識を習得する。
知識を得ることは、自分の頭で考える重要な要素です。
仕事で次にどのような戦略がいいか、来年の目標は何がいいか、予算をどうするか、人材をどうするか、そういうことを決めるのに、クリエイティブな発想は必要ありません。必要なのは過去の最適化、つまり知識です。
そこで答えが出なかったり、迷ったりするのは知識や情報が足りないからです。
考え続けるために必要なことは常に知識を手に入れ続けること、そして手に入れた知識を常に評価することです。

何が正解なんてわからない時代、そんな中では自分の頭でしっかりと考えて判断する力をつけていきたいですね。

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