西洋人は世界を"名詞"で考え、東洋人は"動詞"で把握する。
アメリカの社会心理学者ニスベットは
「西洋人は世界を"名詞"で考え、東洋人は"動詞"で把握する。」
と言いました。
東洋の社会は個人の能力以上に、関係性が重んじられる社会であることに起因しているとされています。
これに関し、とある実験があります。
3つの絵(牛、ニワトリ、草)を見せ、「牛とペアと作るなら、ニワトリと草のどっち?」と聞いたところ、東洋人は「草」と答える人が多いのに対し、西洋人は「ニワトリ」と答える人が多いといいます。
東洋人の思考は「牛は草を食べる。」というように、"動詞的"に捉えるのに対し、西洋人は「生物としての分類」によって捉えます。
東洋人はゲマインシャフト(自然発生的人間関係と、共有されたアイデンティティ意識にもとづく共同社会)的社会に生き、西洋人はゲゼルシャフト(道具的な目標を達成するために組織された社会、交渉と契約の社会)的社会に生きる、とも言い換えられますし、ふたつの社会の違いは、集団主義的か個人主義的かの違いだとも言えます。
ただ、さきほどの実験で西洋人的な回答をする日本人が増えていると言います。日本人の思考が「西洋化」しているんですね。生活様式や慣習などあらゆるところに西洋的なものが入り込んでいる現代、それは当然とも言えます。
このような「東洋的思考」と「西洋的思考」は、人と人とのコミュニケーションや組織におけるチームワークにおいて、価値観のずれを生み出す可能性があります。
3つの絵の実験を周りの人に試してみるのも面白いですね。
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