映像制作のご依頼を受けた時にまず把握すること
動画制作は安くはありません。
せっかく多額のお金と多くの時間を費やして出来上がった動画が思ったようなものにならないのは悲劇です。
こんな悲劇を防ぐために、ある企業がマーケティング戦略の1つとして映像制作を検討しているとき、Gurus Film Productionでは必ず最初に把握しておくことがあります。
組み立て説明書と絵本を両端にしたときに、そのグラデーションのどこに求められているものが該当するのかということです。
組み立て説明書とは、IKEAの家具を買った時に付属してくるような書類です。
あるものの便利な使い方が記載されていて、その説明書自体の価値は読み手が情報を受け取った時点でなくなってしまいます。
一方で、絵本とはそれを読めば家具が出来上がるといった便利なことはないですが、読み終わった後にその絵本のキャラクターが好きになったり、そこから教訓を学んだり、もう一度読み返したいと思わせるものです。
組み立て説明書も絵本も、紙とインクという同じ原材料で成り立っています。
しかし、組み立て説明書は一度読んだら捨ててしまいますが、絵本は読み終わった後、本棚に保管します。
映像制作においても同じことが言えます。
組み立て説明書に該当するのは、How toを説明する動画や、直感的に理解しづらいSaaSサービスなどのアニメーション動画、教習所で見るような映像教材などが挙げられます。
この動画に求められているのは、いかに効率的に情報をわかりやすく伝えるかということです。
情報が十分に伝わる限り動画自体のこだわりやメッセージは重要ではありません。
一方で、絵本に該当するのは、ブランディング動画、採用動画、ドキュメンタリー動画などが挙げられます。
この動画に求められているのは、視聴者が動画に登場する会社や従業員や製品やサービスを好きになることです。
その結果、売上の向上につながる、採用目標の達成、認知の拡大、LTVの向上を目指します。
では、なぜ人は動画の中のキャラクターを好きになるのでしょうか?
そこではストーリーテリングという技術が重要になります。
まとめ
組み立て説明書を作ろうとしている時にストーリーテリングはあまり重要ではないですし、絵本を作ろうとしているときに効率的に情報を詰め込むという方針はうまくいきません。
クライアントと制作者の間のミスコミュニケーションを防ぐ1つの視点として、活用しています。