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企業価値評価:第2章ファイナンスの要点とは?

本noteでは、マッキンゼー&カンパニー著、企業価値評価(第7版)について僕のまとめを書きたいと思います。第2章では、リリー・ドレス社という簡単なモデルを使い、価値創造の基準になるROICと営業利益額や成長率、資本コストとの関係を明らかにし、ファイナンスの要点に答えるものでした。


  1. リリー・ドレス社の創業期

  2. 新業態への挑戦

  3. ROICの最大化に努めるべきか?

  4. 株式公開の準備

  5. 事業拡大と経営管理

  6. 教訓


図1 価値創造の要点

結局、どの指標が何が大事なのか?

キャッシュフロー(CF)に関係する営業利益額かROICかどちらが大切なのか?を考えます。たとえば、営業利益額を大きくできたとします。ここでROICが低下していた場合、投資額が大きくなっている状況ですから、CFは低下する可能性があります。ゆえに、ROICを高めることが必要です。

ただし、ROICが資本コストと比較して十分高い場合には、長期的にCFを増やすことができる営業利益額の成長に投資した方が、価値創造の視点で望ましいと言えます。価値創造とは、ROICの最大化を狙うわけではありません。営業利益額を生み出す投下資産額とROICと資本コストの差の両方の最大化、つまりエコノミック・プロフィットの最大化を目指すことが価値創造のようです。


企業価値で決まる株価が変動するのはなぜか?

前述のエコノミック・プロフィットの最大化を目指した経営によって期待される将来CFから数理的に企業価値と株価が形成されます。この株価が上がったり下がったりするのはなぜなのでしょうか?

想定していた将来CFより高くなると市場が期待する場合は、株価は上昇します。一方で、低くなると市場が失望した場合は、株価は下落します。市場の期待値で株価が変動するわけです。ゆえに、経営側は期待値のコントロールが必要です。

期待値コントロールのわかりやすい例を考えてみます。レストランでメニューでテキストのみか写真があるのか?を比較してみます。前者はメニュー名から想像する料理の内容が人のよってばらつきそうです。一方で、後者の方は写真によって想像する料理の内容は絞られそうです。よって、後者の方が期待値をコントロールできそうですね。

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