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学会と子供の発熱

コロナの影響で学会もオンライン開催が増えております。おかげで海外の学会にも自宅から参加できるようになった反面、現地に行って直接、発表者とコミュニケーションを取る機会が減りました。個人的にはやはり現地に行った方が刺激になるし、直接、発表者と話ができるので、やはり現地開催が恋しいです。特に海外学会だと行くだけでテンションが上がりますしね。
さて今回は学会の日に限って、子供が熱を出してしまったという話です。

1:はじめての発熱

この時は地方の小さな学会で、私が発表、妻は留守番という布陣でした。土曜の昼に開始で、日曜の昼に終了という感じです。
まず出発前日の金曜夜に事件は起こりました。その時、我が子は一歳なってすぐくらい、だいぶリズムもついてきて、21時くらいには寝て、翌朝起きるという感じだったと思います(途中、何回か起きてたかもしれません)。ところが普段は起きるはずのない23時くらいにガタッという音が寝室からしたのです。
あわてて様子を見に行くと、目を開けた我が子が口からなにやら白いものを出しています。どうやらミルクを吐いていたようでした。その後も何度か吐き、しばらくして熱も上がってきてしまいました。実は、この時が生まれてはじめての発熱だったのです。
この日の日中に予防接種を受けていたのですが、予防接種を打つと、熱が出ることもあると聞いていたので、それかなとも思いつつ、なんとか寝かしつけて就寝し、翌朝、私は会場に向かいました。
そして、初日に私の発表があり、発表は無事に終了しました。個人的には、いままでで一番よくできた発表で、偉い先生から質問もいくつかきて、評判も上々でした。「俺も一流の仲間入りか」と調子に乗った覚えがあります。

しかし、そんななか妻からLINEが入り、便がだんだん柔らかくなり、いま水みたいになっているとのことでした。電話したところ、「たぶん胃腸炎かな。子供も自分もいまのところ大丈夫なので、そのまま泊まってもらってもいいよ」と言われました。が、どう考えても大丈夫じゃないだろうと思い、その日の他の方の発表はちゃんと聞けないまま、妻とLINEで連絡をとり続けていました。そして全員の発表が終わったところで、再度、電話しましたが、先ほどと同じ感じ。

その日の夜に懇親会があったので、とりあえず懇親会には参加することにしました。そして流れで二次会へ。ただ懇親会の間も、二次会が始まってからも帰ろうかどうしようか本当に悩んでいました。ちなみに地方なので、終電は22時くらいでした。終電間際の二次会の飲み屋から妻に電話しましたが、あいかわらず「どちらでもいいよ」との返事。不運なことに携帯の充電も5%くらいしかありません。
「胃腸炎なら妻もうつってるよな。このまま泊まったら、早くてもうちに着くのは明日の昼くらいだし、妻が明日、倒れたらそれはまずいよな」

そう考え、本当に終電ギリギリで決断しました。よし、帰ろう。
宿泊予定のホテルに電話し、事情を話したところキャンセル料はいりませんとのことでした。二次会会場に戻り、酔っ払って上機嫌のボスに帰る旨を伝え、会場を飛び出しました。タクシーを拾ったのですが、運転手さんも事情を話すと駅まで急いでくれ、無事に終電に間に合いました。自宅に着いたのは深夜1時とかだったと思います。
子供は普通に寝ていましたが、下痢が続いていてオムツが大変なことになっていました。

その後なのですが、今度は妻が吐き始めました。そして翌日の日曜には朝から妻が、熱と気持ち悪さで動けなくなっていました。薬局へ薬やら水やらおむつやらを、大量に買いに行った記憶があります。子供は割と元気になっていて、妻も夕方くらいから少しずつ動けるようになっていました。「帰ってきてよかったー」と思ったのも束の間、今度は私が、その日の夜に嘔吐し、翌月曜に発熱したのでした。妻と子供は回復傾向。結局、月曜に私は仕事を休み、静養しました。子供の風邪ってうつるときついんですね。正直、体調不良で休んだのは社会人になってはじめてでした。
この時、学んだのは、子供の嘔吐したものや便を素手で触ってはいけないということ(本当に医者か?)。この後、万が一の時のためにマスク、ディスポの手袋、エプロンを購入しました。

2: はじめて学会託児所を利用した時

この学会も地方開催でしたが、夫婦で参加する必要がありました。金土日の開催で、金曜の昼に妻が表彰(賞をいただいたのです)、日曜午前に妻が発表、午後に私が発表という感じでした。なので3日間、学会が用意してくれた託児所を予約しました。最近の学会は託児所を用意してくれるのですが、前もって予約が必要なことなど、この時、はじめて知りました。ただ2日目に関しては妻が「聞きたいセッションもないから、子供と観光にでも行こうかな」と話していました。
金曜に予定通り、3人で学会地へ。妻が昼からだったので、妻は先に会場入りし、私と子供は昼食を食べたり、近くを散歩したりして時間をつぶしました。そして昼寝しだしたので、抱っこして会場入りし、予約した時間を目指して託児所へ向かいました。託児所に着く直前に目を覚まし、保母さんに渡したところ、ギャン泣き、後ろ髪引かれつつ、私は聴講に向かいました。
聴講していたセッションが始まって1時間くらいでしょうか、私の携帯に見知らぬ番号から電話がありました。が、会場内で取れず、切れてしまいました。すると妻からLINEが入り、見知らぬ番号から電話があったとのことでした。番号を確認すると私にかかってきたのと同じ番号。あ、これは託児所か?そこで、その電話番号に恐る恐るコールバックしてみると、
「託児所です。先程、お子さんが嘔吐し、38度の熱が出ました。申し訳ないのですが、病児は預かれないので、お迎えに来てもらえますか?」
学会参加一時間で私の学会が終了した瞬間でした。あわてて子供をピックアップし、子供とホテルにチェックイン。夕方、妻が合流したので、近くのスーパーへ私が色々、買いに行きました。また妻の知り合いで、その学会地に勤務している方が何人かいたので、小児科の場所などを聞くと快く教えてくれたのがありがたかったです。
幸い熱もすぐに下がり、子供もケロッとしていましたが、結局、土曜午前は2人とも心配で学会は行かず、午後に私だけ少し聴講に行きました。
最終日は午前に妻の発表があるので、その間は私が子供の面倒をみていました。と言っても結構、元気になっていたので二人で、遊びに行きました。これは非常にいい思い出になり、まさしく怪我の功名というやつでした。そして午後に子供を妻に渡して、私が発表を終え、学会は終了しました。
のちにわかったのですが、この時、子供は手足口病にかかっていました。当然、私も妻もうつり、結構、長引きました。のどが痛くて、ご飯が食べられなかったのが辛かったです。この後も子供が風邪をひく、親にうつって長引く、やっと親が治ったら子供が風邪をひく、親にうつる、という無限ループを4回くらい繰り返し、合計4ヶ月くらい私達は体調不良でした。

3: まとめ

親に大事な用があるときに限って、子供は熱を出したりします。今回、書いた以外にも妻が泊まりの出張中に子供が熱を出したこともありました。
また学会とは違いますが、延長保育も鬼門でした。その日はよくても延長保育翌日に大抵、熱を出すのです。そうなると妻と交代でみることになるので、そこから2、3日はフルで出勤できなくなってしまいます。「トータルで見ると延長保育は働ける時間を減らしてしまう」と考え、延長保育は自分の中ではしばらく使わないことにしました。もう少し大きくなったら利用を考えるかもしれません。
ネガティブな話ばかり書きましたが、うまくいったこともあります。妻に留守番を任せて私が一週間、海外の学会に参加したこともありますし、私が留守番で妻が出張に行ったこともあります。また3人で何事もなく、学会参加した経験もあります。ただこの時は託児所は利用しませんでしたが。機会があればこのうまくいった時のことも書きたいと思います。

というわけで今回もこのあたりで。長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。

写真は、2の託児所を利用した学会の時に撮ったもので、子供と二人で遊びに行ったところの一部です。知ってる人が見たらわかると思いますが、ヒントだけ出すと、場所は京都です。

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