月暈
幼い頃から空を見るのが好きだった。
朝焼け、吸い込まれそうな青空、真っ赤な夕焼け、
溶けて行きそうな夕焼けと夜の狭間のグラデーション、
そして、輝く夜空。
とりわけ夜空が好きだった。
そこに見える変わらない光と季節で変わる光。
星座は覚えられないが、オリオン座だけは分かる。
冬になるとオリオン座を探すのだ。
あいにくオリオン座以外は見つけられない。
そういう時は月を見ている。
月は満ち欠けを繰り返し、毎日違う表情を見せる。
日によっては真っ赤だったり真っ白だったり。
そして、気付いたことがある。
幼い頃は見えていなかったのだが、満月前後は
月の周りに輪っかが見えるのだ。
最初は視力の低下が原因でボヤけているのだと思った。
しかし、コンタクトレンズをつけていても、
眼鏡をかけていても見える。
調べると月暈(つきがさ)というらしい。
月暈が見えたら幸運の兆しがあるという言い伝えがあるとかないとか。
…………。
ここ数年見えててそんな兆しはあったのだろうか……?
そんな事はさておき、
その他にも天気が下り坂になるとか明日は雨になる
など天気にまつわるものもあるらしい。
こちらは科学的根拠がありそうだな。
今日は久しぶりの十五夜の満月。
月見団子……ではなく、おはぎをいただいて
満月と月暈を見ることにした。
日中はまだ暑い日もあるが、
日が落ちるとだいぶ涼しく過ごしやすくなったな……
そんな事をぼんやりと思いながら
ゆったりするのである。
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