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ぐりちゃんとおやぶん 出会った話

今日は日曜日。
あああ、もう休みが終わってしまう。
ぐりちゃんと存分にゴロゴロできるお休みがおわってしまう。

今日はゴロゴロしながら、光浦靖子さんの「50歳になりまして」というエッセイを読んだ。
50歳になってカナダに留学に行こうとしてコロナになったときのお話。
わたしも50歳になったときに、なにかにチャレンジできるような体力と心の元気と経済力はあるだろうか。迫り来る老後に怯えて、留学なんぞできないきがする。
しかし、光浦さんは自分の人生にもがきながらも、ちゃんと生きていてエラいと思った。そして、手芸や子供など、すきなものがあって、うらやましいと思った。

わたしは、何をやっても、何かを大好きになれず、何かが欠けているんだと思う。確かに、グルメも好きだし洋服も好きだ。しかし、もう飽きてきている。所詮は自分のご機嫌を取るためのツールであり、大好きで仕方なく食って買っているのではない。発散という名の消費だ。手っ取り早いのだ。

そんな中、今の大好きなものは「ぐりちゃん」だ。

ぐりちゃんと暮らし始めて、1年と2ヶ月。まだまだ今のところ、ぐりちゃんのことを嫌いになっていない。飼い始めたときの、キュートでかわいいがずっと続き、一緒に暮らして積み重ねた、大好きが継続している。

飼う前は、一人暮らしで犬を飼うことにとても不安で、5年くらいはゆるゆる悩んでいた。
本格的に犬を飼おうと思ってからは、更に悩みに悩んでいた。まずはペット可の物件に引っ越しをしなければならず、物件を探しながらぐるぐる悩んでいた。

ずっと愛していけるだろうか。
ずっとずっと大切に育てられるだろうか。
お散歩が嫌になって、おなざりな育て方をしてしまうんではないか。
ちゃんと幸せにしてあげられるだろうか。

悩んでいるうちに、結局マンションを買い、犬と一緒に暮らせる環境が整いつつあった。

保護犬やブリーダーさんから犬を迎えようと探していたが、ひとり暮らしにとても厳しい。
ひとり暮らしの方には、譲渡しません。と何度か言われた。
なぜひとりはダメなのか。ひとり暮らしでも、ちゃんと飼っている人もいるのに、なんでひとり暮らし、というカテゴリーで排除するのか。もっと違うカテゴライズもできるのではないだろうか。
何度も何度も悲しくなった。
ひとりだと、犬も飼わせてもらえないのか。
何度も何度ももやもやして、結局、ペットショップで犬を迎えることに決めた。

前からアメリカンコッカーはかわいいと思っていたけれど、ゼッタイにアメコカを、と思っていたわけではなかった。しかし、真っ黒の犬が欲しかった。
保護犬やブリーダーさんから飼えなかったから、自分がいっちばんかわいいと思うコを、この際だから飼おうと決めたのだ。

マンションに規定があり10kgまでの犬であること。
実家で秋田犬と柴犬を飼っていたので、せっかくであれば、洋風の犬を飼ってみたかった。
小さいコよりは、10kgまでのギリギリ飼える大きめのコがよかった。となるとトイプードルなどは外れてくる。ミディアムプードルなどは、なかなかいない。いまは小さいコが人気なんだそう。
上記を満たしているのが、アメコカのブラックだったのである。

探してみると、真っ黒の子が全然いない。
だいたいベージュのバフで、黒でも黒白のブチ柄だったりする。なかなか難しい。
そんな中、探し始めて半年ぐらい経ったときに、コジマに新しいコが登録された。
アメコカのおとこのこ。ほぼ真っ黒で、眉毛が茶色。あだ名をまゆげにした。
パパとママが少し大きくて12〜3kg。マンションの規定をオーバーしていたので、うじうじ悩んでいた。
うじうじ悩んでいたけれど、悩んでもしょうがない!!!と、ちょっと遠方のコジマだったので、お迎えしようと思っているのですが、と電話をかけたら「このコは、今病院にかかっていて、すぐには連れて帰れないんです…」とのことだった。がっかり。
連れて帰れるようになったら、電話をもらうことになった。

それから、徐々にグッズなどを買い揃えていたものの、待てど暮らせど電話がこない。連絡してから、3週間程待っていた。もしかして、売れてしまったのかしら、、、さすがに長すぎないかしら、、、
そう思って、再度電話をしてみた。
「あのコ、まだもちろん売れてないんですが、体にシコリがあって、精密検査をしていて入院中なんです、、、まだ時間がかかりそうでして、、、」との話だった。なんと、、、まゆげは思ったよりも重症で病院にいたらしい。まゆげ待ちをするかどうか悩んでいた、その電話の数日後、同じコジマのサイトに「ぐりちゃん」が登場したのである。

アメコカのブラックのおんなのこ。
本当に全身真っ黒で、お胸(?)の前にだけ、ちょろっと白い毛が生えている。
パパとママ10kg。マンションの規定にもバッチリである。
しかし、、、、高い!!!
まゆげの2倍ぐらいする、高い!!!
コジマにはグランドショップという、高級なコが集まる店舗があり、ぐりちゃんはそこにいた。
高杉くんである。せっかく理想の子を見つけたのに、値段が高すぎる、、、!
思わず、友人に電話をかけた。
そしたら友人に「この際、値段はもうええかろ。売れたらまたシクシクするんだし、大人しくすぐに飼いに行きなさいな。」と。
、、、、確かに。しょうがないか。。。

リモートワークなのをいいことに、午後、ぐりちゃんがいるコジマに向かった。
店舗に着いたら、、、いない???アメコカいない。あれ、、、。
店員さんに声をかけたら、裏にいますよ。
とのことで、ぐりちゃんを連れてきてくれた。
初対面。
おチビマンのぐりちゃん。ぶるぶる震えることもなく、ソファの上でピョコピョコしていた。
(いま思うと、とてもぐりちゃんらしい。全然吠えないしビビらない。笑)

黒いコを探していて、できればくるくるした毛の10kgぐらいのコがいいんです、、、と店員さんに話すと、「それはアメコカしかいませんね。笑」と言われて、そうなんよなぁ、、、となった。笑(向こうはただのセールストーク)
しかも、ぐりちゃんとおやぶん、誕生日が1日違いだったのである。

ここまで何年も悩んで、このコを逃したら出会えるかわからないからなぁ。と思い、その場で購入を決めた。ぐりちゃんがうちのコに決まった日になった。

しかしぐりちゃん、お腹に虫がいたらしく、連れて帰れたのは、この2週間ぐらい後になりました。
長かった…!2022年3月12日に、うちにやってきました。

ここから1年と2ヶ月。
毎日ぐりちゃんがかわいくて、生きるのが楽しくなりました。
けどこれはひとえに、ぐりちゃんの性格と我慢強さの賜物です。ぐりちゃんありがとう。

ぐりちゃんは朝、おやぶんが起きるまで、だいたい一緒にゴロゴロしてくれます。吠えて起こしたりはしません。起きて欲しいときは、ベッドの横に顔を乗せてじ〜っとみる。それでも起きないときは、おててで、トントンしてきます。これで、だいたい1度は目を覚ますおやぶんですが、二度寝しようとすると、一緒にベッドに入ってきて二度寝してくれます。

お散歩は、夏は朝ごはんを食べる前、冬はごはんを食べた後、などいろいろ変えても文句を言わずに、楽しそうにお散歩行ってくれます。
はよ連れてけ!などの文句も言いません。

夜はお散歩に行きたくなったら、おやぶんにおててトントンしてきます。雨の日などは、雨だよ、おうちで遊ぼ、と言ったら、納得してくれます。

ぐりちゃんは、わたしが今まで会った犬の中でも、とても柔軟で優しいので、わたしも1人でなんとか飼っていけているな、と思っています。

これからも一緒に楽しく暮らそうね、ぐりちゃん。
いま、横でお腹をだして、ぐ〜ぐ〜寝ています、今日もかわいいよ。

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