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モニターヘッドホン探訪記 AKG K240 Studio

これは1年ぐらい前に買った気がする。

前回、前々回と紹介してきたSONYのMDRと比較して、こっちは半開放型。
半開放型とは?って話をしておくと、ヘッドホンは大きく2分できて、それが密閉型(クローズド)と開放型(オープン)です。
耳にあたる部分でドライバーユニット(実際に音が鳴るスピーカー)がある部分をハウジングといいます。このハウジングの外側に穴がなくて、音がすべて耳側に出てくるものが密閉型です。
対して、ハウジングの外側に穴があって、音が耳側と外側に出てくるものが開放型です。
半開放型ってのはその中間というか、完全にオープンじゃなくて一部だけハウジングの外側に音が出ていく構造になっています。
何がいいのかというと、開放型の方がスピーカーの構造に近く音が自然であること。ハウジングが閉じていないので蒸れにくく疲れにくいこと。という利点があります。
他方で、ハウジングが閉じていないので音が外にガンガン漏れるため、音漏れが気になる環境では使いにくい。また、雑音が多いうるさい環境だと雑音も聞こえるため、視聴環境を選びます。

密閉型と開放型の違いはこのぐらいにして、装着感の話をしましょう。
イヤーパッドはAKG特有の丸型で、完全にオーバーイヤーになるため、耳が押し付けられるとかはないです。また、これもAKG特有のセルフアジャスト方式のため、長さをいちいち調整する必要もなく、すっと頭にのせるだけで装着できます。先に書いた通り半開放型なので長時間着け続けていても耳が群れることもなく、装着感は非常に快適です。

肝心の音は、以前レビューしたSONY MDR-7506に感覚としては近いですが、音の輪郭が少し丸まって聞こえるといった印象です。

音にまとまりがあり、帯域のバランスも優れています。名前に”Studio”とついているだけはあるな~と思いました。「個々の音を聞く」というより「音全体のまとまりを確認する」といった用途に向いていると思います。

1万円未満でリスニングからミックスまで使う。長時間着けっぱなし。家でしか使わない。といった用途だとコストパフォーマンスは最強でしょう。
他方、外でも使いたいしレコーディングもしたい。といった用途だとお勧めしません。音はかなり漏れます。

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