ベアで月3,000円給料が増えて嬉しい?

この時期になってくると、ベアのニュースが増えてきます。

ベアについての詳しい内容は、日経新聞の解説でもご覧ください。http://www.nikkei.com/article/DGXDZO61979900R01C13A1TY1P01/

日本の企業で労働組合がある割合は約16%なので、中小企業ではほとんどの企業が労働組合はありません。私のお客様でも、労働組合を組成しているのは1社のみですので、中小企業にお勤めの方には、それほど関係ないことかもしれません。

私の解釈ですが、労働組合(労働者の代表)が、使用者(会社の代表)に対して、「給料上げろ!」と要求し、それに対して会社が対応するってこの時期恒例の「儀式」なんですが、それって要ります?

「ベア3,000円!」「ベア1%!」って新聞に掲載されてますけど、基本給が20万の人だと、1%上がってもたった2,000円ですよ。5年連続で上がっても月額で+1万と数千円。

しかも1%となると、一般的に給料が高い40代以上の人たちが金額では多く昇給し、20代の若手はあまり昇給しない構造。
例えば、基本給が40万⇒10人、20万⇒5人と仮定する。
1%給料が上がったとして、
40万⇒40万4,000円で+4,000円×10人=4万円アップ
20万⇒20万2,000円で+2,000円×5人=1万円アップ

会社側から見ると、15人の総額で5万円、平均で3,300円程上げているのに、若手社員側から見ると、2,000円しか上がっていない。

私が経営者、もしくはお客様の社長に対してアドバイスするとしたら、月給で5万円も昇給予算があるなら、活躍している人から限定して昇給させますね。

プロ野球選手もよく言っていますが、「給料=労働時間の対価」ではなく、「仕事のパフォーマンスに対する評価(=経営者がどれほど必要としているかの評価)」であるでべきで、昇給する人は「来年も期待しているぞ」というメッセージであり、昇給しない人は「要らないと思われてますよ」ということを伝えるツールであるべき。

「年功序列」の仕組みは、この原則を機能させない仕組みで、若手は給料少ないけど、そのうち上がるから定年までうちで頑張れという変な仕組み。
「定年まで雇用を保証しますよ。今、3億円払いますから40年間働いてください!」と会社があればそれでもいいんでしょう。しかし、現実にはシャープ、東芝の例を見ても、「大企業だから安心」と言うわけでもない。

労働組合とかで頑張っても、せいぜい若手なら月3,000円アップでしょ。だったらその分仕事頑張って、年収上げる方が得策じゃないですかね。

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