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事実の識別

ケーススタディ

あなたと私は、電車に乗っています。外は雨が降っています。私がそこで観察した事を正直に下記に列挙しましたので、下記の中から事実だけをできるだけ沢山選んで下さい。
①雨が沢山降っている。
②電車には、吊革が沢山ついている。
③通勤電車でもないのに、混雑している。
④雨はまだ、やみそうにない。
⑤今日は、年配の人が多く乗っている。
⑥車内広告がたくさんある。
⑦あなたの前に座っているのは、サラリーマンだ。
⑧私の前に座っている人の傘は雨でぬれている。

さて、いくつ事実があったでしょうか?

教訓

事実が1つも見つからなかったなら、あなたの事実を認識する眼は、正常です。「混雑している」とか、「たくさん雨が降っている」というのは、現場を観察して感じた事。つまり、私の判断です。雨量を測定して、降雨量が何ミリメートルと正確かつ具体的な数値で表現すれば事実と言えます。「たくさん」とか、「年配」とか、曖昧な表現には判断が入っています。「⑦サラリーマンだ」は、ネクタイをしていてもサラリーマンかどうかはわかりません。「⑧傘は雨でぬれている」というのは、乾いた傘が汚れていたので、近くの水道で洗ったのかも知れません。

人は、無意識のうちに「事実」と「判断」を混同することが多いのです
[判断=事実+先入観(又は経験)]
どこまでが事実で、どこまでが判断か、事実と判断を区別して認識する習慣を身に付けましょう


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