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あけおめ記事!(中身は赤岳登山と山での死、「良い登山」について)

あけましておめでとうございますPAKINです!
久々に書く記事がこんなんなんで大変申し訳ないんですが、タイトルの通りです。全く音楽関係ないトピックなんだけど、せっかく考えたことを忘れそうなのでメモ兼読者の皆さんへの暇つぶしがわりとして書いてあります。(断じて帰りの電車の暇つぶしなどではない。)

赤岳へ

赤岳山頂直下からみた富士山

一昨年から登山を始めて、去年の段階で雪山はやっていたんですが、基本独学でやってきておりました。今後も雪山をやっていくならなんらかのスキルアップが必要だよなーと感じ、晴れて登山教室へ申し込みました。結果としてはご覧の通り、

山頂直下
山頂直下pt2

最高!!
だったんですよ。

登山の遊び方について

ところで、皆さんは登山をどのような遊びだと思いますか?
自分は二つのポイントがあるとおもいます。
一つ目。
登山は(やっている人ならお分かりの通り)ピークにいるのは全体の行動時間の本当にごく一部、割合として10%もない、90%以上はひたすら歩いて登り、歩いて降りる遊びです。つまり、ピークへの到着が一つの「結果」だとした場合、そこに至るまで、もしくは、そこに至った後に続く「過程」がとても長い遊びと言えます。
二つ目。
登山は、Aという入り口からピークへ登り、そこからAへ帰投、または別なBへ降りるという遊びです。
つまりピークへの到着という「結果」に至るまで、そして至ったあとの「過程」こそが登山の良し悪しを決めている……と言ってもいいのではないでしょうか。いくらピークを取ったとしても、もし自力で降りることができなくなった場合はよろしくないですし、山から帰ってこれなければ大失敗です。

山での死

赤岳鉱泉名物アイスキャンディー

今回の赤岳のピークへと至る過程の中で、山での死というものがとても身近なものだということを感じたわけです。
森林限界を超えてから、ガイドさんがちょいちょい谷底を覗き込むんですよ。どうしたんですか?と聞くと、
「元旦に登って帰ってこない人がいる。この辺から落ちたみたいだから、いないかな?って。」
また、降っている時に、
「先輩のガイドがこの辺で雪崩に巻き込まれてね。400m下で見たかったよ。なんとかしようとした形跡もあったんだけど、首が折れて即死だったみたい。」
等。
(等、というのはさらに死亡例や重大事故事例を聞いたのですが、ここには書きません。)

赤岳鉱泉名物?ゆきだるま

いやめっちゃ危ないやん山!!
と、いうのが、まぁ率直な感想ですよね。印象的だったのが、ガイドさんは淡々とそういう話をされるんです。パーソナリティにもよるかと思いますが。ご自身の知り合いや、仲間がいなくなるという経験は、ガイドさん的にはありふれたものなのかもしれません。冬の八ヶ岳の空気はかなり乾燥しているんですが、それと同じように山での死はドライだな、と強く思いました。

技術と考え方


閑話休題。じゃあどうやったら安全を確保できるのか?どうしたら気持ちよく山登りできるのか?
如何に良い(この場合の良いとは、リスクを極限まで減らし、安全性、快適性を確保している、という意味)過程をクリエイトできるか?
俺がそれはこうしたらいい、とはなにもいえないのですが、前日に行った登山教室の内容がすっごく生きてきたのでそれをちょっとシェアします。
※技術的な解説はない!文章では絶対にわからないし、有料の教室の講座内容をこんなところに書くのはまぁ犯罪ですわ。
やったことといえば歩き方の練習です。何種類かの山の歩き方を練習したのですが、いや久々に中学校や高校、そして新人時代を思い出しましたね……部活並みの指導があった、というのが率直な感想です笑
が、それが赤岳登山にものすごい役に立ったんですよ。具体的にはかなり省エネな効率的な身体操作ができるようになり、極力スタミナを減らさず登山することができたんです。これって物凄い大切なことで、スタミナを切らさないということは集中力を無くさないということなんで、疲労による怪我や死亡リスクを減らすことにつながります。

で、ここからが一番書きたかったポイントなんですが、技術が先じゃないんですね、あくまで「良い登山とはなにか?それを達成するにはどうしなくてはいけないか?」という考え方が重要なんだ、ということがわかったんです。

今も昔もいろんな「登山」があります。高い山のピークに行くことが目的な人もいるし、トレイルランニングも流行っているから、すごい早くピークにたどり着くことを重視する人もいるし、とにかくハードで危険な登山をしてアドレナリンを出すことを好む人もいる。登山Youtuberもたくさんいて、受ける映像を追いかける人たちもいる。そんな中でそもそも「良い登山」とはなんなのか?

講義でそれを明言されたわけじゃないのですが、俺は、先に挙げた通り、安全性、快適性を確保した「過程」を行い続けることだ、と受け取ったんですね。
先の歩行技術だけじゃなく、雪山での注意点を物凄い叩き込まれました。グローブを雪の上に置かない、バラクラバをつけたら口を塞がない、浅い水たまりでも飛び越える、絶対素手になってはいけないし、素手にならないとできない行動はしない、トイレは素手の時に行く、一度装備をつけたらトイレには行けなくなる、なるべく薄着で行動する、ハードシェルの出番は森林限界超えてから、などなど。それってつまり、安全に山を登るには何をしなきゃいけないのか、という細やかだけれども一つ一つリスクを潰していくということで、つまるところ「良い登山」をするにはそれだけ学ぶことが多いってことなんですね。
(特に、俺は心配性で装備結構持って行っちゃったんですが、まぁいらなかったですね……
今回の赤岳は、上半身はほぼウールのベースレイヤーだけで登りました。森林限界より上はベースレイヤーの上にハードシェル。荷物増えるのもリスクですね。重い荷物はそれだけで……🥺)

結論的な?

つまり、自分が登るんだから、自分で良い登山ができるよう装備しかり計画立案しかり天気読むなり、しっかり検討、判断せぇよ、ということです。
帰りの車の中で、ガイドさんがこんなこと言ってました。
「登山ももっとスポーツにならないといけない。」
と。「スポーツは日頃しない運動をする、だからみんなトレーニングをする。登山はみんな歩くだけだと思ってるから、あまり考えない。」
そして、気合いと根性で登れちゃう人たちがいるから、その人たちも、他の人たちもそのまま何も考えない、と。
確かに、自分もよく登山関連の書籍やweb情報をみてきましたが、ここまでできたら脱初心者、とか、登山者のレベルアップとは、なんて内容がほとんどないんですよね。登山やってるっていっても、技術レベルや考えの深さには相当なばらつきがあるはずなのに、それが見えないというか。
この辺りは色々な理由があるんでしょうし、それを分析できるほど俺は登山のレベル高くないわけですが。
一つ言えるのは、やはり技術の高さを表す尺度が必要なんじゃないかな?ってことです。自分のレベルはこのくらいかー、じゃあ次はこういうこと勉強しなきゃな、と判断することが出来たら、より登山が面白くなると思います。
とりま以上ですあけおめ!!
ガイドさんから見た登山シーン論というものももっと聞きたかったですが、そこまで時間は無かったです。

あと、最後にひとつだけ、

最後に一番重要なポイント

登山は自己責任!ここに書いたことをあなたがどう受け取ってもいいけれど、なんか実践して怪我した死んだは俺は預かりきれないし責任も感じる気もないよ!服装の話も俺の体質ありきですので、参考程度によろしゃす!以上です。

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