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HUMMEL_INVENTUS Reach LX Performance Review

4足目のパフォーマンスレビューになります。
レビューはこちらのフォーマットに沿って行っています。
こちらのシューズは今年度のインカレなどで特に履いてる選手をよく目にした印象があり、人気が窺えました。

ガムソールのガチ感良いですね。

ヒュンメルのラインナップではトップモデルにあたり、速い動き・高く飛ぶことを重視して反発力に特化したモデル
他メーカーのハンドボールシューズだと速い動きを重視する場合、軽量化を求めることが多い中、反発力によってスピードを求める珍しいコンセプト。
実際のプレー中でも瞬間的なスピードが必要かと思うので、とても理にかなっていると思います。

公式の商品説明によると、
”ヒュンメル独自のソール一体システム「Reach」を搭載したハンドボールシューズINVENTUS Reach LX。ハンドボールに必要な反発力、グリップ力、軽量性の要素を取り入れ、より速く走り、より高く飛ぶためのトップモデル

ミッドソールは柔らかい厚底設計。一歩踏み込んだ時の反発力が強いエナジーリターンの優れる設計に。強い推進力を生み出し、スピード感のあるプレーを実現。高い衝撃吸収でジャンプの後の足の疲労軽減効果も発揮。インナーヒールカップとアウトヒールカウンターによるヒールのホールド感も向上しました。

アウトソールは屈曲溝を備えたパターンで、前足周りの柔軟性を実現。全方向へのクイックなターンを容易にしました。アッパーにはメッシュ×TPU素材を採用。軽量性と通気性に優れ、しっかりとしたフィット感と履き心地を提供します。”
とのことで期待感大です。

1.重量スコア

サイズ27cm片足で381.1g。
ハンドボールシューズとしては重いシューズの部類になりますが、反発重視の厚いミッドソールによる代償といったところでしょうか。
履いた印象としては重くは感じないです。

ポイントは350〜400gの間となるので5点満点中3点です。

2.グリップ

2-1.摩擦係数

結果は摩擦係数μ=1.06。
インベンタスリーチは母指球あたりからつま先に向かって緩やかに反り上がったソール形状。
ソールは中足部がワイドな作りでアウトリガーの張り出しも十分にあります。

ポイントは5点満点中3点となります。

2-2.対ホコリ性

ヘリンボーンパターンに近いですが菱形を形成するようなパターン・
前足部に2ラインの屈曲溝

ほこりのつき具合は平均レベルか、ややつきにくい程度といったところです。
履いた印象としても同じくそれなりにほこりがつく印象でしたが、すぐに滑るほど影響はでませでした。

ポイントは5点満点中3点とします。

2-3.体感スコア

実際に履いてプレーした印象としては、もの凄く良いグリップとまではいきませんが基本的には問題なくグリップしてくれると感じました。
ソール幅が広めなこともあり、グリップ力と合わせて安定感を感じることができました。

ポイントは5点満点中4点とします。

グリップ項目全体では15点満点中10点となりました。

3.フィッティング

シューレースホールは6つで1番下のホールが小指の付け根のあたりの位置でした。
幅は狭くも広くもなく、つま先の高さはやや高めといったところでした。
小さめのつくりと聞いてハーフサイズアップした27cmにしましたが、おそらくジャストサイズの26.5cmで問題なかったのではないかと思われました。
その影響もありそうですがつま先に余裕があり、若干中で動いてしまう印象でした。

シューレースホールは1~4つ目まではループ状のフラップにレースを通す形式なので、ひとつひとつでの締め具合の調整ができません。逆に言えば紐が連動するのでささっと調整できるとも言えるかもしれないです。
またループ同士の間隔が狭いため調整できる範囲は限られます。
つま先にはシューレースホールが届かないのでここはサイジングでの調整が必須です。

かかと側はシューレースホールが上まで来ているので良くホールドできます。パディングもやや薄めですがかかとの抜けを感じることはありませんでした。ヒールカウンターは外付です。

ポイントは5点満点中3点とします。

ここの履き口のエッジが私には鬼門でした。痛いので一番上のシューレースホールは使わず。

※個人的な問題かと思うので番外で参考までにですが、足型に合っていないのか内側のくるぶしに履き口のエッジ部分が当たって結構痛かったです。素材も固めなのでちょっと厳しい足当たりでした。
試着の機会があれば念のため気を付けていただければと思います。。

4.クッショニング

クッションは厚底が売りですが、かかとは厚く、つま先に行くにつれて薄くなっていくので衝撃吸収が必要なエリアと、素早い動きに対応できる程度の反発となるエリアと、上手く分けられている印象でした。
フォーム自体はやや硬めですが沈み込みも感じられる心地よいもので、ズームエアのような分かりやすい反発感ではないですが、力の跳ね返りが素早く伝わるような良い感覚でした。

ポイントは5点満点中4.5点とします。

5.ムーブメント

5-1.前後方向のムーブメント

反発感の高いクッショニングが全体的に前後方向の動きにも走りやすさを感じさせてくれる印象でした。
またつま先側は反り上りは緩やかでそこまで強くついてはいませんが、アウトソールの屈曲溝のおかげか、屈曲しやすくこちらも走る際の動きやすさに一役買っているように感じました。

ポイントは5点満点中4点とします。

5-2.左右方向のムーブメント

つま先側があまり締め上げれないフィッティングと、つま先側がやや高めなつくりなため、若干足が中で動く感覚があり、左右方向のムーブメントはもう一歩という印象でした。
それでもソール幅が広めだったり、グリップ力が平均以上に良いことがあるので全体としては問題ないレベルでした。
ハーフサイズ下げていたらこのあたりはもう少し改善される気もするのでレビュー自体やや怪しいかなという気もしてはいますが。。

ポイントは5点満点中3点とします。

ソールは広いところで10.6cm程度
アウトソールを幅広にとるためのデザイン。

ムーブメント項目全体のポイントは10点満点中7点となりました。

まとめ
反発感のあるクッショニング、安定したトラクションが心地よく、足型が合えばとても良いシューズになるかと思います。
フェイント、ジャンプなど瞬間的なスピードが求められるバックプレーヤーに一番向いているかと思います。
繰り返しになりますが、ハンドボールシューズの中では反発重視という珍しく、個性的なコンセプトをもつモデルではないでしょうか。

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