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初心者向け日帰りハイクに長瀞アルプス

 軽めのハイキングコースを探して、ご当地アルプスの長瀞アルプスを歩いてきました。
 山道は広くなだらかで安全なので初心者向けのコースとなります。
 最近は暑くなってきて低山歩きは中々厳しいところですが長瀞の川沿いは風が通ってて涼しく、秩父はグルメも豊富なので歩いてみて大正解でした。

時期

  6月

アクセス

 池袋から西武鉄道で寄居まで約1時間半、秩父鉄道に乗り換えて野上駅まで約15分です

紹介ルート

 野上駅~宝登山北登山口~宝登山~宝登山神社~岩畳~上長瀞駅
距離:11.5km 登り:558m 下り:545m


野上駅~宝登山北登山口

 野上駅はトイレあり、コンビニ無し、自販機ありです。駅を出たらまっすぐ前の道を道なりに進みます。左手に萬福寺が見えたら手前に案内板から左に入っていきます。この辺は標高100mほど、舗装路なので朝から結構暑いです。

長瀞アルプス登山口

 萬福寺前を通過してまっすぐ進んでいくとそのまま登山道に入っていきます。道は非常になだらかで危ない場所もなく初心者にも安心です。森の中の登山道に入ると気温が3℃ほど下がって少し涼しく感じられました。
 暫く歩いて行くと車の音も遠くなり静かな山歩きが楽しめます。ここ長瀞アルプスは私有地らしく途中で協力金(100円)のお願いポストがあります。登山道の開放に感謝しつつお金を入れていこうと思いましたが財布に小銭が24円しかなく、次回200円協力することにして先に進みます。
 樹林帯の為、景観を楽しめる道ではありませんが、森の木々が日差しを遮ってくれます。古くからの雑木林の様で森の景色には変化があり飽きずに歩くことができました。鳥の声もよく聞こえます。

小鳥峠で耳を澄ましてみましょう

 1時間ほどで舗装林道にでます。左に下れば長瀞駅に行けますが、今日は右へ林道を登っていきます。暫く歩くと宝登山北登山口を見つけることができます。 

宝登山北登山口

宝登山北登山口~宝登山

 この登山口から山頂までは僅か600mの様です。すぐについてしまうと余裕を出して登っていきました。ところがこの先は今まで歩いて来た長瀞アルプスのなだらかさとは異なり、なかなかの急登です。とくに階段地獄が始まるとなかなか大変です。600mとはいえなめてはいけません。
 一旦階段地獄が終わって暫く歩いてからもう一度階段が始まりますが、2回目はすぐに終わり。階段が終われば頂上に到着です。
 山頂には三等三角点があり、ベンチなどもたくさんあって休憩しやすい良い場所でした。山頂からでも展望は楽しめますが木々が多く開放感がありませんので少しロープウェイ駅の方に下ります。一段下は開けていて、ここから武甲山が見え、雲取山、甲武信ヶ岳(今回はガスの向こうで見えず)、両神山等の展望を楽しむことができます。

宝登山からの景色(正面が武甲山)

 私の場合は野上駅からここまで約2時間ほど登って来れました。昼食には早いので下ってから摂ることにします。

宝登山~宝登山神社

 ロープウェイ山頂駅とは逆方向に宝登山神社奧宮があります。下る前にこちらでお参りしていきましょう!こちらは山犬信仰なので狛犬は獅子ではなく犬になっています。狼信仰なのかと思っていましたが説明版を見る限りそうではなさそうです。

宝登山神宮の奧宮

 立派な鳥居とお社のほか、お守りやお土産を売る小屋もあります。甘酒を売っていたので飲んでみたら冷たくて美味しかった。甘酒は飲む点滴と呼ばれるほど体に良いのでお疲れの方はこちらで飲んでいくと良いでしょう。
 ちなみに宝登山のベストシーズンは綺麗なロウバイを楽しむことができる2月頃です。今回はもう初夏ですが売店でロウバイ香を売っていたので買って帰って家で香りを楽しむことにします。
 鳥居をくぐって下っていくと未舗装林道に出ます。そのまま左に下っていくと小動物公園があったのでちょっと立ち寄ってみます(入園料500円)。
 園内には羊、ラマ、ガチョウ、やぎ、リクガメ、ハムスター(触れる時間もあるようです)、ホンドギツネ、狸、鹿、猿等が見れて思っていた以上に広かったです。子供向けですが大人にもちょっと休憩で良いかもしれません100円で餌を買ってあげることができますが500円の大バケツの方がお得なので沢山上げたい方はそちらもお勧めです。ただし、ラマは首が長くバケツの餌を直接狙ってくるので盗られない様注意しましょう。

リクガメが日向ぼっこ中

 ここから登り口の宝登山神社本宮までは車が通れる未舗装林道を降っていきます。安全なのでちびっこ達がたくさん登っていました。

宝登山神社~岩畳

 宝登山神社本宮はかなり立派な社が建っていてきらびやかです。左に神楽殿、裏に回ると日本武尊のお社があります。本殿の裏には日本武尊が宝登山に登る前に禊を行ったとされる井戸があり、今も水をたたえています。なかなか見どころの多い神社なので、立ち寄り推奨です。

宝登山神社本宮

 ここで下山済みなのでこのまま長瀞駅に出て帰っても構いませんが、体力に余裕があれば是非長瀞の川沿いを歩いて行きましょう。
 宝登山神社から岩畳まではなかなか誘惑の多い場所です。お昼ご飯がてらいろいろ立ち寄り、食べていくと良いでしょう。今回私はまず宝登山神社前のお土産屋さんで秩父味噌ソフトクリームを頂きます。食べた瞬間はソフトクリームですが、その後味噌の塩味と香りが程よく鼻を抜け、とても美味しかったです。また、「秩父おなめ」という名前に惹かれてお土産も買って帰りました。こちらは金山寺味噌の様なお味噌で、キュウリや豆腐、もちろんご飯にも合うお味噌で買って帰って正解でした。

豆腐やキュウリも美味しかったが、やっぱりご飯!の「秩父おなめ」


 続いて訪れたのは「有隣」という味噌豚丼専門店。秩父で最近人気の味噌豚丼を食べていきます。ちょっと厚めの豚肉は帯広豚丼を彷彿させますがしっかり味噌味でこちらもとても美味しく頂きました。お腹いっぱいになりました。

「有隣」の味噌ぶた丼(大)

 その他にも天然かき氷の店や鮎飯の店等がならび、色々食べて回りたいところでしたが流石にもうお腹がいっぱいなので次回の楽しみにとっておくことにします。川原に出たらそこが岩畳です。 

岩畳~上長瀞駅

 岩畳は長瀞の川下りの停泊地でもあるようです。太平洋が南にあるので川下りの舟は南に進むものと思ってしまいますが船は北(野上)に向かって下っていきます。

岩畳

 岩畳の上ではたくさんの人が写真を撮っています。気温は32℃を越えていますが川に沿って流れる風が気持ちよく、長時間いても苦にならないようです。
 正面の壁は中国の三国志に出てくる赤壁の戦いをリスペクトして「秩父の赤壁」と呼ばれています。本家より規模は小さいでしょうが、なかなか良い景観の岩壁です。
 川に沿って南の方に歩いて行くと次第に観光客の姿は消え静かに歩くことができます。足元の岩はウェハース状に重なっていて、これは砂・泥・火山灰などが積み重なって高い圧力で固まったもののようです。

岩畳の岩

 岩畳はかなり長く南端は小滝の瀬の所に在ります。南端に座って川を眺めていると上長瀞の方から川下りしてくる舟が小滝の瀬を器用に下っていくのを見ることができます。舟のお客さんが楽し気に嬌声を上げているのでなかなか楽しいアクティビティの様です。

長瀞の流れ

 虎岩まで進んでコーヒー休憩だけして、そのまま遊歩道を上長瀞駅まで歩きます。ところどころ川岸迄降りれる場所もあって川遊びもできるようです。
 上長瀞駅近くは胡桃のつけ汁で食べる蕎麦屋さんがあり、またそそられますがこちらもまたの機会として秩父鉄道に乗って帰ります。

後記

 長瀞アルプスと宝登山は初心者向けの良いコースでした。とはいえ子供と一緒に歩くのにちょうどよく、元気な人にはやや物足りないでしょう。川沿いの遊歩道は気持ちが良いのでここまでつなげて歩くことをお勧めします。もちろん川下りも楽しむ欲張りコースなら更に楽しめるでしょう。
 また長瀞駅周辺はグルメスポットが多く、美味しいものが食べられるのでお昼時に下りてくる時間設定をお勧めします。

豆知識

宝登山神社

 主神は大山祇神。
 日本武尊が東国平定した帰り道、宝登山に御三柱神(古事記における最初の神様。伊邪那岐・伊邪那美は御三柱神が造った男女神)を祀りに来たとされています。その際に禊をした泉が本堂裏にある「玉の泉」です。

玉の泉

 日本武尊が御三柱神を祀りに宝登山に登っている途中、山火事に会いましたが突如現れた大きな山犬が火を消し山頂まで導いたといわれています。このためこの山は「火止山(ほどさん)」と称していましたが、のちに「宝登山」に改めたそうです。
 この時現れた大きな山犬も大口真神とされ火防盗難除けのご利益がある眷属とされています。秩父や奥多摩などは狼信仰が盛んなので、この時の大きや山犬も狼なのかもしれませんが、説明版には「狼」の名前は無く山犬信仰とするのが正しそうです。

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