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Jungleから消された美男子

Guns N’Roses(以降GN'R)のWelcome to the jungleのMVを観たことはあるだろうか。AxlのスネークダンスにSlashの独特なファッションの存在感。LAの街の危険な雰囲気と曲が絶妙にマッチしていて実にかっこいい。Steven Adlerのせっかちなドラムも最高。

さて、皆さんはこのMVについてなにか思おうことはないだろうか。

Duff McKaganがあまり写っていないのだ。

特に曲の転調部分は半分Bassソロ状態なわけで、ここで彼が大写しになっていなければ本来はおかしい。しかし、Axlが「時計じかけのオレンジ」的な状態になっている映像と歌っている映像で構成されており、Duffは一瞬も写っていない。

これには当時GN'Rが所属していたGeffenレコードが抱えていた事情が背景として存在する。それはオリジナルメンバーを揃えてGeffenに移籍してきたAerosmithを再び売り出すという命題である。今でこそ大スターであるが、当時のAerosmithは薬物問題や人間関係の悪化、それに伴うJoe Perryの脱退などによって全く人気がなかった。I don't wanna miss a thingもLIvin' on the edgeも発表する前の話だ。(この辺はリアルタイムで体験したわけではないので、間違いがあったら訂正していただきたい)人気Hiphopアーティスト RUN DMCがWalk this wayをカバーしたことで再び話題にはなったが、もうひと押しほしい。そこでDavid Geffenが目をつけたのが、LAのクラブシーンで話題をさらっていたGN'Rである。

正直楽曲は少し似ている程度だが、編成は同じ。そうなれば、派手なルックスで特徴的な声のVoとワルそうな独特な魅力を放つGtのセットを持つ2バンドとして売り出そうと考えた。しかし、GN'Rにはその計画に反する部分があった。もうおわかりの通り、BassのDuff Mckagunがイケメンすぎるのだ。身長190cmの長身とブロンドの長髪、端正な顔立ちで低く構えたベースを鳴らす。


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女性ウケで言ったらSlashより断然Duffだろう。しかし、それではAxlとSlashが目立ちきらない。ということで、Aerosmith復活とGN'Rデビューを同時並行で成功させるために、DuffはMVにほとんど登場していないということなのだ。
散々な扱いを受けているDuffだが、GN'Rのライブを観た客にはすぐにその存在がバレ、彼の女性人気はすごいことになったらしい。めでたしめでたし。

現在のGN'Rといえば、SlashとDuffがバンドに戻ってワールド・ツアーを成功させるなど、その人気は健在である。私は来日公演が今通っている大学の入試の直前であったため、断念した。後日私のGN'R好きを知っている教員がライブを観たことを自慢してきたのがとても悔しかったのが忘れられない笑

ということで、高校時代に何度もライブで演奏したJungleのMVについて書いてみた。楽しんでいただけたら何より。ではまた。

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