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**色々なチェーンのお話***

ブロックチェーンはネットワーク上の取引の記録を、暗号技術を使って複数の場所で管理して処理、記録する技術なのだと申しました。
ブロックチェーンは取引情報をブロックにまとめ、チェーン状に繋いでいく仕組みのことで、ビットコインの開発過程で生まれた暗号資産の基盤の技術です。

ブロック単位で情報を管理していて、ブロックチェーン上に公開された取引情報は、一定時間ごとにひとつのブロックにまとめられます。そして、ブロックを生成したら、その後は既存のブロックチェーンにブロックを繋げる作業が行われていき、次々と鎖のように繋がっていきます。
ブロックを繋げる作業がマイニングと呼ばれるものです。

ブロックチェーンの種類


ブロックチェーンは、その種類は大きく分けて以下の3つに分類されています。
● パブリックチェーン   
● プライベートチェーン
● コンソーシアムチェーン

パブリックチェーンは、中央管理者を置かず、取引承認は不特定多数でオープンな環境となるのが特徴で、BTC(ビットコイン)やETH(イーサリアム)などです。

プライベートチェーンは、中央管理者を中心に限られた人数で構成されたクローズドなブロックチェーンで、LINE Blockchain や miyabi これは国内取引所bitFlyerが提供するものです。

コンソーシアムチェーンは、管理主体が複数に分かれているブロックチェーンです。Palletチェーン(NFT発行・管理に特化したチェーン)やKlaytnチェーン(韓国発のDApps開発用チェーン)などです。

さて、冒頭で「ブロックチェーンはビットコイン開発過程で生まれた仮想通貨の基盤の技術」と申しましたが、多くの技術者を魅了しました。
その中の1人であるVitalik Buterin(ヴィタリック・ブテリン)氏がビットコインの利点・欠点を踏まえて考案したのがイーサリアムチェーンです。
発表されたのは2013年のことで、1994年生まれの彼は当時19歳でした。
イーサリアム上で発行される暗号資産はイーサリアム(ETH)と呼ばれていますが、イーサリアムは、厳密にはブロックチェーンの名称です。
イーサリアムは、プログラムによってあらかじめ決められた処理を自動執行できるスマートコントラクトという仕組みを実装しました。

スマートコントラクトは管理者を必要とせず、プログラムによる取引を自動実行してブロックチェーン上にその履歴を記録できます。
スマートコントラクトを使うことでブロックチェーン上にDAppsと呼ばれるアプリケーションを構築することができるようになりました。

そして、ブロックチェーン上にDeFi(分散型金融)やブロックチェーンゲームなど様々なアプリが開発されるようになりました。
ところで、イーサリアムは人気が上昇するにつれて取引量が大幅に増えて、手数料の高騰や取引処理の遅延などの問題も発生してきました。

そこで、イーサリアムの課題を解決しながら、イーサリアムとの互換性を保つように設計され新たなブロックチェーンが開発されるようになりました。ポルカドット(DOT)やカルダノ(ADA)などです。イーサリアムに取って代わる可能性があるチェーンとして「イーサリアムキラー」と呼ばれる所以です。

DeFi(分散型金融)の情報プラットフォームとしては「DeFiLlama」があります。各チェーンのすべてのDeFiのリアルタイム情報が網羅されていて、 TVL(Total value locked=預け入れらている資金)も見られます。
このサイトひとつですべてのチェーンの状況確認ができます。

下図は、各チェーンに預けられた資産の価値を表わしたものです。


「DeFiLlama」による2022年10月28日現在のTVLシェア

このグラフから見ますと、6割近くを占めて、圧倒的に資産を集めている青い部分がイーサリアムチェーンです。

シェア規模の大きいものから順にEthereum(ETH)、BSC(BNB)、Tron(TRX)、Avalanche(AVAX)、Polygon(MATIC)......と続きますが、このデータサイトDeFiLlama記載分だけで152個もあるようです。

BSC以下の順位は、その時々により変化していますが、御覧のようにETHは半数以上を占めています。
Ethereumは確固たるブランドを確立したチェーンと言えます。

しかし、処理能力が優れている、ガス代が安い、環境に優しいなど、より利便性、汎用性をうたって今後も様々なチェーンが開発されていきます。

ところで、それぞれのブロックチェーンが独立していますので、お互いの通信は実行できず、ブロックチェーン間でトークンを自由に移動させることはできません。
異なるブロックチェーンを繋ぎ、ブロックチェーン間の情報やトークンのやり取りを可能にするためには、分散型取引所でブリッジ(bridge)やスワップ(swap)を利用します。

スワップ(swap)とは同じブロックチェーン上で、通貨を両替することで、ブリッジ(bridge)とは異なるブロックチェーンの間で、通貨を両替することです。


以上、「NFTを作ってみよう!」の一連の流れの中で余談となりますが、今回は色々なチェーンのお話でした。

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