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剱岳ガイド2022の始まり
立山黒部アルペンルートが毎年4月15日に全線開通を迎えると剱立山は長く閉ざされた冬を終えて一気に活気付く。
2022年の冬は良質豊富な雪に恵まれ、滑り手には最高のシーズンであった。
誰もが「雪の大谷」は20mを超えるだろうと期待していたが、4月に入ってから一気に融雪が進み、18mという落ち着いた高さとなり、立山の稜線は過去に例がないくらい夏道が露出するのも早かった。
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4月15日から立山に入山し、スキーガイドからスタートしたが、全般的に気温は高めで融雪が早く、5月かと勘違いしてしまうような雪質の日が多く、ザラメを狙う頻度が高かった印象だ。(ドライパウダーを味わえた日や時間帯もあったが)
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湿雪雪崩、雪庇崩壊、クラック、落石など気をつけるべきことが多い日々だった。
【1回目の剱岳へ】
4月も後半になると、剱岳山頂へ向かうコンディションが整い、前進基地となる剱御前小舎も営業を開始する。
ガイドするにあたり、登頂を第一目的としたならば平蔵谷を選ぶことが多い。
別山尾根の登降は前剱大岩周辺のコンディション次第でリスクは大きく変化する。
平蔵谷は出合から様子を見れば、状況把握がしやすい。
このGWは2回、平蔵谷からの剱岳ガイドを予定した。
4月29日からの第一回は、初日に暴風雨の中でのスタート。
雷鳥沢上部では身体が持っていかれそうな強風に変わり、ハーネスを付ける余裕すらなく、お客様全員をロープで直巻きして剱御前小舎に引っ張った。
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