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夢の空間『Dior展』

デザイナーズ・ブランドにはあまり興味がない私ですが、昨年「新・美の巨人たち」という番組で見た展覧会に強く惹かれました。

それは東京都現代美術館で開催された『クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ』展。番組で篠原ともえさんが訪れた美の空間、”この空間を見たい!”

チケットを入手するのはそれはそれは困難で、公式サイトを何度もチェック(夫が)。キャンセルが出てもすぐに埋まってしまい、諦めずにチャレンジして(夫が)、ようやく購入できた1枚で念願のディオール展に行ってきました!(私が)。

番組を見て展示に惹かれたきっかけは”和”。
葛飾北斎の神奈川沖浪裏をイメージしたコートに興味を持ちました。

桜の花びらがひらひらと舞い落ちる演出はずっと見ていたかった
長く垂らした帯を思わせる飾りに着物風の真っ直ぐしたシルエット
奥のドレスには帯締めを思わせる柄も

ディオールが子供の頃に過ごした家の玄関ホールには浮世絵風の絵、一室には日本の品が飾られていたそうです。”きもの”を知ったのも「そこにあった優美な人形からだった」と語っているとのこと。

ディオールが日本の伝統的な美に惹かれていたことを知ると、彼にも興味が湧いてきました。

会場には多くの人で混み合っていて、1箇所で足を止めてゆっくり鑑賞することは憚られたので、なるべくサッと見て撮って移動。

番組を見て興味を持ったのは主に展示の仕方でしたが、好みのシルエットの服もたくさんあり、「かっこいい展示だ」「この服好き」とワクワクしながら次々とブースを移動していきました。

黒が基調のクールな空間を抜けると、白い部屋の壁一面に飾られたたくさんの服。これらは服になる前の原型でトワルと呼ぶらしい。

職人さんたちが平面の布から立体の服をつくるプロセスを見ているよう

いくつかの服には、ライトがあてられて色や柄がデザインされているように見えていました。

天井や壁に鏡が使われているため、空間が広く見えます

白い部屋を抜けて、次の階へ。
これまでにDiorが取り上げられた雑誌、バッグや靴など色々な展示があり、圧倒されました。

色ごとに展示が分かれていました
スカーフ?で織った作品
両側に置かれたドレスの合間を縫って進むような小径

星空のような部屋も印象に残っています。
自分も煌びやかな舞台に立っているような、宇宙空間を歩いているような、不思議な感覚に陥りました。

そして・・・Dior

ファッションデザインの仕事を経て写真家になった高木由利子さんが、この展覧会のために撮り下ろした写真も多く展示してありました。

プリーツの入ったシルクのイブニングドレス

とても広い空間を使ったこの展示。
展示会場の2フロアそれぞれから見られるようになっていました。

また、天井にはミラーが貼ってあり、下にいる私たちが映し出される仕掛けです。写真を撮っている私の背中側に通路があって、壁には高木さんの写真が展示してあり、ふと天井を見上げるとそれらも天井に見えていました。

1時間半くらい観覧したでしょうか。
もっと服飾に興味を持って知識も少し持ち合わせていたら、もっと楽しめただろうと思います。

たっぷりと夢の世界に浸ることができて、この展覧会に来られて本当に良かったと思いながら会場を後にしました。
できることならもう一度見てみたい、Dior展。

ちなみに。
苦労してチケットを取ってくれた夫は、私がDiorの夢の世界を堪能している間、近くのブルーボトルコーヒーでプリンを堪能していたそうです。

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