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星新一と秋本治と藤子・F・不二雄のノストラダムス超えに目からウロコポロリ

20世紀の終わり、ぼくたちはノストラダムスに踊らされたんだ。


1973年に出版され、大ベストセラーになった、五島勉著『ノストラダムスの大予言』に小学生のぼくたちは、恐れながらもワクワクしていました。

ノストラダムスは、465年前の1555年にフランスの医師で、占星術師で、詩人と多才な人だったそうで、詩人だったから、四行詩で書かれているんですね。

年は1999年と7ヶ月
恐怖の大王が天より姿を現すだろう
彼はアンゴルモアの大王を蘇生させ
その前後は火星が幸せに支配する

1999年の3月に『gugi's design 100YEN SHOP』という、デザインしたグッズを全部100円で売る形式の個展をやりました。世界が滅亡するかもしれない4ヶ月前に。その作品の中の一つに、7月に何も起こらなかった時用の「GOOD JULY 1999」カレンダーと、7月に世界が滅亡した時用の「BAD JULY 1999」カレンダー( イラストはヒロ杉山さん )がありました。

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結果、GOOD JULY で、良かった!

ぼくは、1999年の8月に広告代理店から独立予定だったのと、2000年に結婚予定だったので、本当にホッとしました(笑)。


なんでノストラダムスのことを書いたかというと、30年前の1990年5月2日付の岐阜新聞朝刊に掲載された「2020年、人類の半数が伝染病に」という見出しの新型コロナウイルス感染症が世界的に大流行している2020年の今を予測していたかのような内容の記事が「コロナ予言」として話題になっていたからです。

30年前の「コロナ」予言。

 現在のコロナ禍とは細部が異なるが、「2020年」「伝染病」「免疫力低下」などのキーワードが現在をほうふつさせる。

この予言のすごいところは、なんといっても2020年を当てたところですよね。伝染病が流行るというのは、言ったもん勝ちのような気もするし。


そんなことを考えながら何気なくTwitterを見ていたら、「コロナ予言」が話題ですがコチラの1983年のこち亀28巻の予言見てというツイートを見つけました。

37年前の「eスポーツ」予言。

これ、めちゃくちゃビックリしました。37年前にeスポーツを予言した秋本治さん、すごすぎる。

両津勘吉のセリフの「バッカだなあ 将棋とか囲碁とかボーリングなど元は娯楽で今じゃプロもいるだろう!」は、たしかに!と納得しまくり。

この前『ヒルナンデス』で「小中学生に聞いた 今年活躍してほしいスポーツ選手TOP10」という問題に、本田翼さんが「藤井聡太さん!将棋はスポーツです」と答えて不正解だったのですが、何時間も対局する将棋がスポーツという考え方もあるんじゃないかとその時思っていたので、この漫画を読んで改めてそう思いました。


ドラえもんのひみつ道具は、未来に登場するモノの予言の宝庫ですよね。

40年前の「iPhone」予言。

この「おこのみボックス」って、音楽プレイヤーになったり、テレビが見れたり、ラジオが聞けたり、写真が撮れたりと、まさにiPhone予言

マイクに指示するというところは、まさにSiri予言

タイムマシンがあったら、40年前の中学生の自分に、「おこのみボックス」は実現するよって教えたい。


さらに遡って、1960年代から未来の予言をしまくっている人がいました。1000以上のショートショート作品を残したSF作家の星新一さんです。

51年前に「ユーチューバー」予言。

この「星新一は予言者だった?ショートショートで予言した未来7選。」の中には、amazonのようなネットショッピング予言iPhoneのようなスマートフォン予言マイナンバー予言完全食予言をしている作品が紹介されていますが、中でも『宣伝の時代』という作品のユーチューバー予言は、すごく面白い。

エレベーター・ガールがエヌ氏に笑いかける。ちょっとした美人で、エヌ氏のほうもまんざらでない感情をいだいている。
「いつもきれいだね」
エヌ氏はそばへ寄ってきてささやきかけ、ほかに乗客のいないのをさいわい、ちょっとキスをした。彼女も強くはこばまず、うっとりした表情。それから言った。
「カペラ・ジュースはキスの味みたいよ」
それは最近よく売れている飲み物の名だ。
「きみはキスの条件反射を、その宣伝媒体に貸してるわけか。驚いたね」

『宣伝の時代』は、頭をなでられるとコマーシャルソングを歌う少年、あくびをすれば「疲労回復の栄養剤は強力ドミンが一番か……」と言う中年の男、くしゃみを聞くと「風邪にはルキ錠だったな」とつぶやく青年。人々が自分自身を広告媒体として企業に提供していることが当たり前になった未来を描いた作品だそうで、今でいうとユーチューバーインスタグラマーが商品を宣伝するような感じだと思いますが、なんといっても「キスの条件反射を、その宣伝媒体に貸してる」という表現が素敵で大好きです。

目からウロコポロリ


星新一さんも、藤子・F・不二雄さんも、秋本治さんも、大人になっても少年の心を持って創造を続けていた結果、さまざまなモノが現在に実現されているんでしょうね。

この3人の予言者の作品を読み返したくなりました。



最後に宣伝!

ぼくが現代の最高の予言者だと思っているゲッターズ飯田さんの開運の書『五星三心占い2021』のブックデザインを今年も担当しましたので、ぜひ買って読んで、2021年を良い方向に導いてください!

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