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情報を届ける側も受け取る側も陥る「還元主義」とは

はじめに

昨日は「正しい情報の罠」という題名で記事を書きました。

その中で巷に溢れる情報の目的、真偽などについて書きました。
今回はその情報を届ける側、受け取る側が陥りやすい「還元主義」について書きます。

「還元主義」とは?

「還元主義」とは、複雑な問題を単純化し、単一の要因に帰着させる考え方です。
「特定の食品は体に悪い」というような主張は、健康の複雑性を無視し、単純化しすぎていることが多いのです。

例えば白米が体に悪いというのは主にアジア人の糖尿病に関する研究で言われ始めたこと。
しかし「白米による摂取カロリーの%が高いグループの方が、動物性タンパク質、動物性脂肪、パンなどの%が高いグループよりも心臓病のリスクが下がる」という研究結果も多いのが事実。

でも多くの人は上記の「白米は体に悪い」「赤ワインは健康に良い」と単純に言い切ってもらう方が安心し、信用してしまうのです。

ですからこのような単純化した考え方や言い方で話を進めることはマーケティングやプレゼンテーションの常套手段なのです。

このような考え方を「還元主義 リダクショニズム」と言います。
「還元主義 リダクショニズム」は、複雑な問題を単純な要素や原因に分解して理解しようとする考え方です。

健康やダイエットの分野でよく見られる「魔法のような簡単な解決策」は、この還元主義的思考の一例です。

しかし、お分かりのように健康や人体の機能は非常に複雑で、単一の食品や特定の運動だけで大きな変化を期待するのは現実的ではありません。

次回は「還元主義の仕組みと問題点」について書きますので、ぜひフォローしてお待ちください。

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