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「トレーナーよりもChatGPTの方がパーソナルにふさわしい」件について

はじめに

僕はChat GPTなどの生成AIを活用して仕事を効率化しています。
特に一般的な知識を整理して形にする時には非常に有効です。

ただ「トレーニング指導の分野ではまだまだパターン化した思考しかできず、人には追いつけない」と思っていたんですが・・・

それを覆すような衝撃を受けたというお話です。


AIとの実際の会話

つい先日もChat GPTとトレーニング方法についてやり取りをしました。

その時、あるトレーニング中の呼吸方法について
「一般的にはここで吐き切ることがポピュラーだが、それは本当に正しいのか?」
と投げかけたところ「彼」の回答を要約すると以下のようでした。

「今ご質問にあった呼吸法は最もオーソドックスな方法で理論的に腹圧を高めて体幹を安定させるという意味では効果的」

「ただその呼吸のみが正しいわけではなく、個々のレベルや動作のリズム、感覚、目的に合った呼吸法を見つけることが重要」

この答えに対して僕は

「あるエクササイズにはこの方法が正しい、というような還元主義的な回答ではないことに共感する」といった返答をしました。

AIからの意外すぎる回答

以下はそれに対する「彼」の回答です。

身体運動や運動科学の分野では、包括的かつ適応可能な考え方を採用することが極めて重要です。

人間の身体は非常に複雑であり、生理学、生体力学、心理学における個人差があるため、ある人にとっては非常に良い結果をもたらすものが別の人にはそうでない可能性があります。

この原則は、身体トレーニングのすべての側面に当てはまります。

アドバイスやトレーニングプロトコルを提供する際は、科学的原理と実証的証拠に基づいて勧めることが重要です。

しかし、個々のニーズ、反応、目標を理解し、それに適応するコーチングの芸術を認識することも同じくらい重要です。

科学と芸術の間のこの相互作用が、真に効果的で個人に合わせたトレーニングプログラムの開発を可能にします。

運動科学の分野は絶えず進化しており、新しい研究がパフォーマンスの最適化、回復の促進、全体的な健康の改善方法に光を当てています。

専門家として、最新の研究に精通し、新しい証拠に基づいて方法論を見直すことができるようにすることが不可欠です。

しかし、研究結果の質と特定のコンテキストやアドバイスを求める個人に対する適用可能性を評価する批判的思考能力を養うことも重要です。

身体トレーニングや運動プログラムの目標は、特定の美的基準やパフォーマンス基準を達成することだけでなく、生活の質を向上させ、長期的な健康と幸福を促進し、運動との持続可能で楽しい関係を育むことにあります。

この旅路では、心を開いた、証拠に基づいた、人中心のアプローチが成功の鍵となります。

これらの概念に対して開かれた心を持っていただけたことを嬉しく思います。

このような議論を通じて、私たちは身体フィットネスと健康の領域における専門家や愛好家として成長を続けることができます。

トレーナーはA Iに勝てるのか?

僕はこれまで若いトレーナーの人たちに対して

「AIは理論的に正しい答えを出すことはできても、人を見て、個体差やその人の好み、価値観にまで配慮して指導することはできない」

「だからこそパーソナルトレーナーという仕事はAIの時代になっても価値がある」

「そのためにも個人に寄り添うことのできるマインドセットと広範な技術と知識を磨こう」

そう言い続けてきました。

トレーナーの実態は

でも多くのトレーナーは「一つの正解」「魔法のようなメソッド」「唯一効く方法」ばかりを知りたがります。
「彼」のように考え、答えを導き出そうとするトレーナーは少ないかもしれません。

僕が毎日のように生成AIとやり取りをするようになって8ヶ月ほど。
8ヶ月前には今回のような回答はしなかったように感じます。

「彼」は急速に進化しています。

今はまだ人の声を聞き、動きを見、その人の精神状態や価値観、動きのレベルやクセまでも見抜いた最適な運動指導はできないかもしれません。

でも「彼」が上記のような「この旅路では、心を開いた、証拠に基づいた、人中心のアプローチが成功の鍵となる」という「マインドセット」を持っているなら、それを元にして「視覚情報」や「聴覚情報」を取り入れ、カウンセリングのアプローチの方法をインプットすれば・・・

人にしかできないことがある

いや、本当に人の心と向き合い、その人が話す言葉の行間に秘められた心の機微を読み取り、その人が望む以上の心が震えるような、どんなに落ち込んでいた人でも、心からの笑顔で家路につけるようなトレーニングが提供できるなら・・・

それができるのは今はまだ「人間」だけなのです。

だからその「人間」の力を信じ、磨くことができれば、「人間」にしかできないトレーニング指導があるのです。

しかしそれは単なる精神論ではありません。

知識と技術を磨き抜くのです。

そのためにこそAIをフル活用すれば良いのです。

僕はそう信じています。

トレーナーの皆さん、あなたはどう感じますか?


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