夢遊病
暗闇の中では枯葉を羽と見間違えるほど、空気に色がない
カサカサと気忙しい足元は、なにか噂されているようで落ち着かないが
指の間に食い込むものの正体を、この際探りたくはない
自然の音は安全なはずなのに、静寂が全身を耳にする
なにかがつけてきているような、気配に追いかけられているようで
それは「幻影」と解っていても、孤独がそれを否定する
刺さるような視線を浴びているのは、ここでは自分も小動物だから
神経質に己を殺して潜むより、棘のような威嚇を身にまとい
本来の姿よりもひとまわり大きく見えるような成りをする
たとえそれがひ弱な盾だろうとも、
軟弱なオーラで「近づくな」と伝わるはず…
知らない道を歩いているのに、目的地を目指しているのは確かで
いつ辿り着くか解らないことをのぞいても、絶望的で途方に暮れる
早く目覚めて・・・・いつまでもここにいたくない・・・・
それともこちらが現実なのか、枯葉のつぶやきも風の口づけにも温度がある
すべてが疲労感に変わるとき
早く目覚めたい・・・・とにかくここから離れたい・・・・
いつもお読みいただきありがとうございます とにかく今は、やり遂げることを目標にしています ご意見、ご感想などいただけましたら幸いです