「豪州の災煙を見て、全豪の時機を知る」杯
Q.テニスの四大大会のうち1年の最初に行われる、例年1月後半に開催される大会を日本では一般に何と呼ぶでしょう?
みんなで早押しクイズ、フリーマッチ。
3◯2✕。1on1。
いつもどおり、お手合わせ願いますm(_ _)m
でゎでゎ!
ゐざ!😆
・・・。
接戦であった。
お互いに2◯を積み、あと一問正解で勝利。
相手は1✕で失格とのダブルリーチ、一方、こちらは誤答がなく、✕に余裕がある状況。
結果的に最終問題となったのが、テニスの四大大会について、一年の最初に開催されるのは何かをたずねる問題だ。
テニスの四大大会といえば、全米、全豪、全仏、ウィンブルドン選手権であり、ウィンブルドンだけ「全」がつかないので覚えやすい。
クイズ的には、四大大会で唯一、クレーコートで行われるのが全仏。ウィンブルドン現象という面白派生概念にもなった最古参がウィンブルドン選手権。
残る全米と全豪は区別がついてなかったが、どうやら一年の最初に行われるのが全豪だったようで、✕に余裕がありながらも負けてしまった。
・・・無念。
◇ ◇ ◇
スポーツは苦手分野なのだが、特にテニスはクイズ知識以上の肌感覚はない。
一応、大学の単位をとるためにスポーツB(必修科目)でテニスを選択してはいた。ちょうど雨でコートが使えなかったため視聴覚室でビデオ観戦となった日があり、そのときに、医学部の熱血教授がナダルとフェデラーをめちゃくちゃ熱く語ってたことがあったっけ。ふむ。
そうか強いのか、と思いクイ研の部室でテレビをつけつつ皆と徹夜で麻雀してたら、麻雀が終わってもまだラリーが続いていて凄みを感じた記憶がある。(2008年ウィンブルドン男子シングルス決勝)
個人的な接点は、それくらいだろうか。
最近の話題だと、大坂なおみさんが抗議のために大会を欠場したり、黒人犠牲者の名前入りのマスクをつけたりたりたりと記憶に新しいが、それくらいのふれあい度合いなので、その大坂さんが何の大会に出ているのか?と聞かれると、う~ん、なんだろう?となってしまう。
というのも、まぁ、仕方ないなと許してほしい。
かなり主観が入るが、テニスの大会は総じて「絵面が似通っており区別がつきづらい。」くありませんか?と思うのだ。(まぁ、テニスに限らんけど。)
テニスコートに「ウィンブルドン」とか「全米」と書いてあるとか、全米オープンのマスコットキャラが合間合間にダンスを踊るとか、特徴的なシンボルがあればわかりやすいが、まぁ、見当たらない。
試合の絵面だけをヒントに「四大大会のうちどれ?クイズ」を出されたとして、コートが赤茶けているのが全仏オープン、選手が白いユニフォームを着ているのがウィンブルドンまではクイズ由来の知識から推し測ることができる。
一方で、全米と全豪は、まぁ、見た目の区別がつかない。これに開催時期を加味するとなると、ますますわからない。両者を分かつ特徴的なスパイスが欲しくなる。
ふむ。よくよく考えてみる。
テニスの四大大会のうち1年の最初に行われる、例年1月後半に開催される大会。ここがヒントになりそうだ。
「1年の最初、1月後半」にテニスをできる会場はどこか?と考えれば、ロンドン(ウィンブルドン)、パリ(全仏)、ニューヨーク(全米)といった北半球の都市ではないな、ってのはわかる。だって、季節は冬で外はめちゃくちゃ寒いし。
となると、残るは、1月に夏が来る南半球の都市メルボルン(全豪)しかない、と推論できる。
絵面が変わらず区別がつかないというのも、こうやって答えを探すためのヒントとなりうるのか。ふむ。
一見、「江戸幕府が開かれたのは西暦何年?」みたいな味気ないクイズ問題にも思えるが、こうやって考えると、深みのある、なかなか面白い問題だということがわかる。にゃる。
◇ 🐨 ◇
年の瀬ですな。
年末になると弟たちが家に帰ってくる。
うれしい。
ダウンタウンのガキの使いあらへんでをBGMにお菓子食べながらボドゲして、年が明けたら初詣に出向き、去った年への感謝と、来たる年への安心安全を願う。あとは寝正月をしながら新春お笑いショーをみる。我が家の恒例行事だ。
テレビの特番が一通り終わると、合間合間にニュースが流れる。
オーストラリアの大火災。
2019年末から発生した大規模な森林火災は、年が明けた2020年になってもなお、続いているようだ。
コアラが保護されていた。
ユーカリは火につよいとは言え、ここまで火が強いと弱い。
コアラ、カワイソス。
にぎやかな正月特番が終わり、さぁ寝るか!と静まった部屋に流れた豪州の災火のニュースを、我ら四兄弟は布団を敷きながら、ただただ、眺めていた。コアラ、カワイソス。
WIRED『オーストラリア史上最悪の森林火災、その「恐ろしい被害」の全貌が調査結果から見えた』
正月休みを終え、弟たちを駅まで見送り、また今年も日常が始まる。
正月ボケが抜けきり、1ヶ月は経とうかと、いつもの日常に戻り始めた頃、また、オーストラリアの大規模森林火災関連のニュースが舞い込んできた。
AFP『「泥」で全豪OPの開始が大幅遅延、森林火災の煙が原因か』
オーストラリアの大火災による煙が全豪オープンの会場に舞い込んできて、上空で泥の雨となり開催中断。そんなニュース。
そのとき、去年のみんはやの無念、年明けのカワイソスなコアラ、災煙による全豪中断のニュースが、ふと、一つにつながった。
◇ ◇ ◇
一葉落ちて天下の秋を知る。瓶中の氷を見て天下の寒きを知る。出典:『淮南子、説山訓』
青桐の葉が一枚落ちたのをみて、冬へと至る秋の訪れを、昔の人は思ったのだという。水を溜める瓶(かめ)に氷が張っているのをみて、お外は寒いのねと思ったのだという。
人は、一を聞いて、十を思うことができる。
火の無いところに煙はたたぬというが、全豪オープンに舞い込んだ災煙も、災炎に因るものだ。
全豪の災煙は豪州の災炎を思い起こさせ、豪州の災炎はにぎやかな正月特番が終わったあとに流れたあのコアラ達を思い起こさせた。
豪州の災煙を知り、全豪の時期を知ることができる。
同じように、全豪オープンの開催時期を問うクイズ問題に出会うと、年末年始に弟たちと過ごしたあの落ち着いた楽しみな時間が、都度、思い出される。
年の瀬だ。
コロナ禍の影響で弟達が集まるのはかなわない。
来年はみんなと会えるかな。
会えるといいな。
◇ ◇ ◇
世界との出会いを記憶ではなく記録として、杯名に残そう。
消えゆく想いをいつでも思い返せるように。
「豪州の災煙を見て、全豪の時機を知る」杯
(*´ー`*)(終)
A.全豪オープン
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