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【脅威の24000字】CSP390の謎の男が語るパルキアの極意

こんにちは。仙台で活動しているポケカプレイヤー、ぐっちと申します。現在はポケ化バイというラッセン、あやたか(ヤマグチヒロヤ)の3人のチームで活動しています。チームメンバーの主な戦績としましては、
ぐっち 2021-2022 CSP390、POG2021 day2 59th、CL横浜2022 7-2
ラッセン Limitless Online Series Qualifier #3 23位、2021CL愛知7-2、CL福岡6-3
あやたか CL福岡5-3、テンタクルを愛し、テンタクルに愛された男


となっております。

本記事の内容はスペースジャグラー発売当初からCL横浜、またJCSに向けて調整を行っているパルキアVSTARのデッキ解説記事となっております。主にこれまでの研究過程および構築過程に重きを置いて書いております。

現在、パルキアVSTARデッキを構築する上でよく議論されているのは、主にクロススイッチャーの有無、バトルvipパスの枚数、水エネルギーとバケツの枚数などがありますが、細かいところまで議論すると宇宙なのがこの手のデッキタイプになります。

私はこれまで白馬バドレックス、白馬スイクン、スイクンインテ、裏工作アルセウスといういうような、裏工作を起点としたデッキを握り続けてきました。その中で得た知見を基にパルキアについて考察し、パルキアの性能とこれまでの主役となるVポケモンの性能の違いや環境の違いを総括的に捉え、ある重要な焦点をメインにデッキを構築しました。

徐々に構築は変遷しましたが、根幹は変わらないままあらゆる大会に出た結果、
・約130人規模大会 ぐっち7-2 あやたか7-2
・シティリーグS6 予選全勝 top4
・CL横浜 7-2

というアベレージの高い結果を出すことができました。

正直、これまで何度もこの手のデッキタイプに関する記事を書こうとしてきましたが、対面における分岐や構築の多様さ、なにより練度依存性が高いことから言語化が難しいと判断し、執筆を断念してきました。しかし、パルキアというポケモンが好きということもあり(ゼロバニッシュGX最高)、これまで積み上げてきた知見を活かすのはここしかないと思い、この記事を書かせて頂きました。
あれがないこれがない、あれはどうするんだ、それは違うだろなど様々な意見が飛び交う大海原に飛び込むことは承知の上ですが、一人でも納得してくださる方がいらっしゃれば幸いです。

1. パルキアVSTARの立ち位置とは


まずはパルキアVSTARがどのような立ち位置にいるポケモンなのかを考えるため、その性能およびこれまで活躍してきた主役ポケモンとの違いについて考えていきます。


パルキアVSTARの性能をまとめると以下のようなことが挙げられます。
・サイドが2枚しか取られないため、非ルールのポケモンを強く使える
・60~260+αという、2パンから1パンまでの幅広いダメージレンジをもつ
・スターポータルにより、緊急的に殴るもしくは詰めの盤面を形成できる
・ミュウに対して30バフを3枚要求できるHP280

これらを従来のポケモンと比較していくと
1. 白馬バドレックス

・エンペラーライド、ダイランスの2つの技を使い分けられる
・サイド3枚とられるため、非ルールポケモンを含めると2-1-3などのプランを取られる。
・ダイランスを連発するためにはメロンを連続で使わなければならない(ことが多い。)
ここで着目したいのが、白馬バドレックス単体での性能は高いものの、技を打ち続けるためにはメロンを多用する必要があります。また、メロンを打つターンはボスの指令が使えないので相手側がプランを組みやすくなります。
一方でパルキアVSTARはエネルギーを残しながらダイランスと同等のダメージを出すことができるため、メロンを打つタイミングが少なくサポート権を幅広く行使できます。

2. スイクンV

・たねポケモンでありながら2エネで200以上のダメージを出すことができる。
・エネを消費しないためボスの指令を打つタイミングが増える
・しゅんそくにより序盤からの手札補充、終盤の解決が可能
ここで着目したいのがエネを消費せず中打点を出すことができるところです。単純なことですが、この性能のおかげで白馬スイクンというアーキタイプが伸びたと思います(2-3-3や2-2-1-3プランが取れるようになったことも大きい)。
また、タフネスマントを併用することで相手に2パンさせながらサイドを2枚しか取らせないようにすることができるため、スイクンインテレオンのような2-1-2-2プランを取れるデッキが伸びました。
一方でパルキアVSTARはタフネススイクンよりもHPが高く火力も高い、また2-1-2-2などのプランが取れることから、構築イメージをスイクンインテのような形で捉えました。
3. アルセウスVSTAR

・技を打つだけで盤面に2体のアタッカーを用意できる
・スターバースにより序盤から安定して盤面を作ることができる
・チェレンの気配りによって耐久可能
ここで着目したいのが、2ターン目に殴るためのハードルがとても低いことです。スターバースによってエネルギー、サポート、アタッカーの内不足した部分を補えることからゲーム序盤の再現性がとても高いことが強みだと考えます。それに加え、裏工作と組み合わせることによってプラスαの動きに余裕ができ、セイボリーやチェレンの気配り、ボスの指令、ツツジなどのあらゆるサポート権を行使することができます。
一方でパルキアVSTARは進化、手張り2回、次のアタッカーなどをスターバース無しでそろえる必要がある、つまりは裏工作の比重がアルセウスよりも大きいと判断しました。

以上のことを踏まえ、パルキアVSTARの立ち位置を再確認すると、
・エネルギーを保持しながら技を打てるため、ボスの指令やツツジのタイミングが増える
・2-1-2-2などのプランを押し付けることができる
・裏工作の比重が大きく、盤面に早急にメッソンを並べる必要がある

という性質を持つと考えました。

これらを満たすような構築を模索し、納得のいく結論を導き出すことができました。
有料部分では、バトルvipパスやクロススイッチャー、カイに関する議論、各大会で使用したデッキリストおよびその変遷、各対面への立ち回りなどを解説しています。ぜひご覧ください。

2. デッキの骨格作り

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