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振り飛車がマイブーム

久しぶりの投稿になる。
この間に自分の将棋ライフに大きな変化があった。


これまでもメインの戦法がたびたび変遷していた私であるが、思いもよらぬことに最近では振り飛車の方が採用が多くなった。
少し前までは9割以上が居飛車で、相掛かり、横歩取り、角換わりあたりを主に指していた。
それはそれである程度勝つこともできていたのだが、潜在的に後手番に対する苦手意識があり、あまり気分よく指せない印象だった。
横歩取りに関しては後手番に選択肢のある戦型ではあるものの、先手側に避けられることもあるし実際横歩取りの展開になったとしても基本的には研究勝負であり、個人的に苦労する展開が多かった。

そこで2か月ほど前から後手番で選べる(選びやすい)作戦として、四間飛車穴熊を採用するようになった。
それにあたり広瀬先生の「振り飛車穴熊の最終進化」(日本将棋連盟)や青嶋先生の「負けない振り飛車!四間飛車穴熊のすべて」(マイナビ出版)を読み、居飛車側の作戦ごとにある振り飛車の戦い方を改めて一通り学んだ。
もともと穴熊が好きで振り飛車穴熊も使いこなせたらなと考えてはいたが、この四間飛車穴熊は数ある振り穴のなかで難しいという評判もあり、以前も少しかじってはみたもののその難しさに一度は挫折してしまった。
しかし、後手番で使いやすい振り穴として今回再注目し、もう一度勉強する運びとなった。

以前勉強したときは実際の盤駒を使っていたのだが、正直このやり方だとなかなか幅広く頭に入れるのが大変だった。
そこで今回はPCで将棋GUIの盤を使って並べる方法に切り替えた。
やってみるとこれがなかなか便利なのだ。
いったん話が脱線するが、GUIの使い方としては、棋書を読みながら記載された手順通りに駒を動かして一定の結論が出たところで棋譜データの形式でタイトルをつけて保存する。
(私はそこに「先手良し」や「先手不満」のようなステータスも加えている)
そして棋書における各章などある程度テーマごとにフォルダを作成し、後でいつでも復習できる状態にしておくのだ。
これによって繰り返し内容の復習をスムーズに行なうことが可能になり、実戦に役立てられるようになった。
もちろんいまは他の戦法を勉強するのもこの方法である。

かくして以前よりもしっかりと戦い方を身につけられたわけであるが、この四間飛車穴熊、とても優秀な戦法なのかというところだが、じつはそんなことはない。
そもそも居飛車の作戦によっては穴熊じたい不利にされることもあるし、持久戦でお互い固め合う展開になった場合でも、振り飛車の陣形に案外隙ができやすく、不意にそこを突かれて中盤でいったん形勢をリードされてしまうと挽回が難しいことが多い。
これは穴熊戦が美濃囲いに比べて終盤粘りが利かない点も関係していると思う。

しかし、居飛車の一般的な急戦に対しては硬さのアドバンテージがあるし、相穴熊など持久戦においては居飛車側にも少なからず駒の偏りによる陣形の隙が生じる。
そういったところでいかにアンテナを張って局面を良くしていくかというのは他にない面白さでもある。
他の振り飛車戦と比べれば全体的には繊細な指し回しが求められる印象であるが、そこをしっかり考えて指すというのは将棋として非常に大切な部分であり必ず力になるので、自分にとってはやりがいを感じられる。
まだ自分のなかで未知の部分も多く、これからも愛用していこうと考えている。

四間飛車穴熊は先手番でも使える戦法であるが、いまはそれに加えて先手番限定でノーマル三間飛車も勉強している。
これは振り飛車のレパートリーを増やす意味もあるが、今まで逆に相手にしたときに極めて苦手な戦法であったためその優秀さや弱点も改めて理解しようという目的がある。
しかし先手三間を採用するにあたっては新たに問題もあり、それが相手の棋風がわからない場合の相振り飛車の可能性である。
初手76歩、2手目34歩の出だしで3手目66歩とすると、後手に相振り飛車に持ち込まれた際に相手側だけ角道が開いているため主導権を握られやすいのだ。
それを解消できる戦法に初手78飛というのがあるが、これはまた将棋の質が変わってくるため今後取り入れるか模索中である。

最近では、プロの振り飛車戦の棋譜並べもしている。
元来振り飛車好きでもあり、相居飛車戦よりも楽しく並べられるし、また参考にしやすい印象がある。
これもできるだけ続けていこうと思う。


振り飛車は好きでありながら自分で指すのは向いていないとずっと思いこんでいたのだが、そんなこともないと最近気づくことができた。
居飛車は居飛車で継続しながら、より振り飛車も指しこなせるよう頑張っていこうと思う。

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