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FF7R REBIRTH / 思い出の旅の解像度が爆上がりしていく

※最初に
この記事はFF7Rについてはネタバレをしないように注意して書いてます。というかリバースに至ってはプレイし始めたばかりなので、先のことは全然わからない状態で書いてますのでご安心ください。オリジナルの方は、もういいよね?

思い出の中のFF7

PlaystationのFF7が発売されたのは、1997年らしい。当時、家にプレステがなかった僕は、住んでいた団地の上階に住んでいる、同い年の友達の家でプレイを見せてもらった。

今までやったことのあるRPGは、FF5・ドラクエ3のみ。RPGといえば、ドット絵のイメージが強かっただけに、その映像は衝撃だった。

3Dで表現されたクラウドを始めとするキャラクター。クリスタルとか魔法とか、ファンタジー要素の強かったFFとうってかわって、スチームパンク?的な、荒廃しかけた現在に近い世界観は、僕の心を鷲掴みにした。

時折差し込まれるムービーシーンでは、より高画質な映像が繰り広げられ、忘らるる都でのエアリス、ハイウィンドでの空の旅、いよいよクライマックスという大空洞でのバトルは、今でも思い出せるほどクリアな映像で脳裏に刻まれている。

しばらくして、Playstationを友人から兄が借りてきたこと、そして僕自身も友人からFF7を借りたことで、ついに自分の手でキャラクターを操作できるようになった。

友だちと遊びまくったゴールドソーサー、ダイヤ・ルビー・エメラルドウェポンとの白熱した戦闘(借りたのはFF7インターナショナル)。ヒュージマテリアも、何度もやり直して全部集めた。最強の金チョコボを作るために、チョコボを集めて、交配してひたすら遊び続けたのはいい思い出だ。(チョコボを育成しないと隠し召喚+最強召喚獣ナイツ・オブ・ラウンドを手に入れられない)
クラウドの最強リミット技「超究武神覇斬」を手に入れるために、ゴールドソーサーの闘技場でひたすら戦い続けたこともある。
自由に組み替えられて、組み合わせ次第で無限の可能性を秘めていながら、シンプルで分かりやすいマテリアシステム。今でもそれを超えるシステムはないのではないかと思う。(FF12のガンビットシステムも捨てがたいけど)

そして20年の時が流れて誕生した「FF7リメイク」。

いつか出る・開発が進んでいる、と噂だったリメイクがついに登場したのは、1997年から20年以上のときが経過した2020年。小学生高学年だった僕は、いつのまにか30を超えていた。
Playstationは、PS4にまで進化し、公開された映像からは否応なしに期待が高まった。

ミッドガルの解像度が爆上がり

FF7Rは、長い7のストーリーの中の、冒頭2−3時間程度のエリア「ミッドガル」の部分を抜き出したストーリーだ。
序盤の一番魔晄炉から、ハイウェイでクレイジーモーターサイクルのBGMとともに、ミッドガル脱出までを描いている。

のちに、FF7Rは全3部作になるという公式の発表が出るが、発売前は、ストーリーがどこまで描かれるのか、いまいち見えてこず、でもどうやら、ラスボスセフィロス討伐まではいかないのではないか、という話だった。

前情報もほとんどない状態で、でも始めた7Rは「最高」の一言。

オリジナルではサラッと描かれていた一番魔晄炉爆破のエピソードも、キャラクターの細かい行動や心情が事細かに描かれ、本来なら20分程度でクリアできるはずが、1時間近くかかってしまった。
その後のエピソードもどんどん深堀りされていき、ミッドガルの街の解像度がぐんぐん上がっていく。
そりゃ街の根幹であるエネルギープラントを爆破したらこうなる、という、本来あるべき姿がどんどん浮き彫りになり、力強く生きるスラムの住人たちが抱える、この世界が抱える、閉塞感の解像度がどんどん上がっていく。

ジェシー・ビッグス・ウェッジと言った、ほぼモブと言って差し支えないキャラクターでさえも、細かに描かれ、バレッドがどれほど彼らを信頼していたかがわかるようになった。

物語が終盤になるに連れ、細かく描かれたキャラクターの心情が心に迫るようになる。

ネタバレになるので、詳細は差し控えるが、期待していた7Rがまさかミッドガルのみで終わってしまう、というポイントはあれど、濃密すぎるほどに描かれた世界観に、今となっては僕はとても満足している。
そりゃ、この密度・解像度で描けば、最後まで一本に収めるのは無理だろうと、納得してしまったのもある。(本来であればもう少し後で出てくるようなお遊びモードもあって、そこに配慮されていたのも良かった)

とにかく、映画一本を見てしまったような、圧倒的な満足感だ。文句のつけようがない。そして、オリジナルからなにかが変わる予感。これは続きが出れば、やるしかない。

FF7R リバースで旅が加速する

それから4年。ハードをPS5に移して、続編「FF7R リバース」が発売された。薄々予想していたけど、ゲームのハードが変わるのは正直お財布に痛い。でもやらざるを得ない。

一時期品薄だったPS5も手に入りやすくなり、ついに僕はPS5を入手した。

予告を見る限り、前回はノンプレイアブルキャラクター(NPC)だったレッド13や、登場しなかったシド・ケットシー・ヴィンセント・ユフィ(ユフィは追加DLCで登場している)も勢揃いして、遊び回れるようになるっぽい。そしてみんな大好きゴールドソーサー。果たしてスノボーがあるのかどうか...。

ストーリーは、ミッドガル脱出直後から描かれており、いきなり若いクラウド・ティファ、そしてセフィロスの、ニブルヘイムでの事件が描かれる。
オリジナルでも異質な空気感だったニブルヘイムの山が、圧倒的な解像度で上書きされていく。そして、すべてが変わったあの事件…。

すでにやばい。

現時点で僕は、チャプター2で、ミッドガルの次の街・カーム周辺のワールドを探索しているが、これもやばい。オリジナルでは単調なマップを歩いて移動しているだけだったのに、恐ろしい解像度(今度はシナリオではなく、単純に映像の解像度)でフィールドが広がっていて、そこには確かに、世界がある。

なんというか、距離感がリアル。(てかあんなシンプルだったカームの街もめっちゃ広い)ほんとに移動するとこれぐらいかかるよなっていう距離感が、本当にリアル。

リアルしか言ってないんだけど、本当にリアル。すでに知っているキャラクターが幾つか登場しているけど、みんな、みんななんというかね、リアルなんですよ(語彙力)

フィールドの移動中に、モンスター以外の野生動物(鹿とかウサギ)がいたり、岩や草地のテクスチャーも、もはや本物にしか見えない。デジタルで構成された世界のはずなのに、空気の匂いすら感じそうな、濃密な世界。

オリジナルの、今となっては超絶シンプルなポリゴン映像が、技術の進化とPS5の能力で、恐ろしい解像度で上書きされいく。これは無限に遊べる可能性…。まだチャプター2なのに、もう7時間ぐらいやってる。

オリジナルからリメイクへ

このFF7リメイクシリーズは、思い出の中にあったクラウドたちの星を救う旅が、圧倒的な解像度で補正されていく作品。

ここまでくると「オリジナルがもはや粗筋だった」と言っても差し支えないのではないか。
当時の最新技術で描かれたオリジナルのシナリオは、当時の僕の心を熱くさせてくれたけど、おとなになって改めてプレイするリメイクは、現実世界の苦しみとか痛み・キャラクターの心の在りようまでもリアルに描き出していて、感情移入せざるを得ない。

すぐそこに、クラウド・ティファ・バレット・エアリスがいる。セフィロスもいるし、ビッグスやジェシー・ウェッジも確かにいた。

サラッと流されていた一つ一つのシーンの裏側に、たしかに人が存在していることを強く感じさせる。
それは単にゲームのストーリーが優れているのか、もしくは僕が、それを理解できるだけ、多少なりとも酸いも甘いも味わった大人になったということなのか...。

この新しい旅が、どこにたどり着くのか、旅の結末がどうなるのか、果たしてオリジナルから分岐していくのか。
今作で合流するだろう、シドやケットシー・ヴィンセントたちとの出会いも楽しみにしながら、今日も広大なワールドに帰ろうと思う。

ちなみに。
レッド13、お前そうやってチョコボに乗るんかい!


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