「三重県の風土」庶民にとっての伊勢神宮
伊勢参宮に関して、そもそも伊勢神宮は天皇家の祖先神「天照大神」でありながら、天皇家が当地で直接参詣したのは明治天皇がはじめて。
明治時代に神道が国教化して以降、今に至るまで、皇族や総理大臣などの国のトップたちが、あたかも国家の守護神であるかのようにたびたび伊勢神宮を参拝していますが、五世紀に鎮座して以降、江戸時代までの伊勢神宮は、そのような性格の存在ではありませんでした。
むしろ天皇家や公家・武家などの支配階級よりも、被支配階級としての庶民・農民達の信仰を裏付けにした参拝